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百怪  作者: アンミン
百怪・怪異、不可思議
40/300

40「タブー」【挿絵あり】


念願の一戸建てをローンを組んで購入した、

そこの主婦の話。

家を建ててまず真っ先にした事は、ペットを

飼う事だった。


子供の頃から実家が猫を飼っていた彼女は、

さっそく以前から話しを通していた友人より

二匹の子猫を譲り受けた。


その友人の家で飼っていた猫が産んだ子供で、

両方ともメス。

家に来た姉妹猫は家族からとても可愛がられた。




3年もすると、二匹とも立派に成長し、一匹は

豊満というか全体的にバランス良く成長したが、

もう一匹はお腹に肉が集中し、「太ましい」「タヌ子」

と呼ばれるようになった。


ある時、その姉妹猫が食後の毛づくろいをしているのを

何気なく見ていたが、ふと横になっていた「タヌ子」の

お腹を、何を思ったのか、もう一匹が片方の前足で

「ぶに」と押した。




「何するのよっ!!!」




大声と共に「タヌ子」は、前足で引っぱたくように

思い切り猫パンチをその姉妹猫に食らわせた。

聞こえた声は若い女性のそれで、部屋には人間の女性は

彼女しかいなかったのだが、はっきりと自分以外のその声を

聞いたという。




「まぁ、それは怒るでしょ、と思ったけど……

 あんな声まで出して、相当気にしていたのね」




声を聞いたのはその一度きりだったというが、

未だにその二匹は健在だそうだ。





挿絵(By みてみん)

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