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百怪  作者: アンミン
怪異
288/300

88「般若」

・本来の意味について


お寺で修行している知り合いの話。


よく怒った女性の表現として使われる

般若はんにゃ』だが―――


「あそこまで怒る、鬼となるというのは、

 何が原因なんでしょうかね」


知人が話を振ると、そもそも角があり鬼と化す、

という意味もあるので……

やはり愛情や好きな感情が転じて、それが

憎しみとなるのでは、と話し合っていると、


「もともとあれは鬼女きじょの面で、女性特有の

 嫉妬と憤怒ふんぬの炎に自らを燃やすものを

 表現したものだ」


そう言いながら師が入って来た。


「愛情や憎しみだけではない、と?」


「愛情だっていろいろとあるだろうし―――

 嫁姑の問題だって女性特有だろう。


 好きな人を取られたとしたら、男じゃなく

 その恋敵を憎む事だってあるだろうが」


全員がなるほど、とうなずいて、


「ではそれらの事をひっくるめて、

 『般若』という意味なのですか」


すると師はため息をついて、


「『般若』というのはそもそも梵語サンスクリットで……

 “プラジナ”と読むんだ。

 意味は『大いなる智慧ちえ』を表す。


 般若坊、という人物が鬼女の面を作り、

 いつしかその面の事を製作者の名前を取って、

 『般若』と呼ぶようになっただけだ」


弟子たちがそれを聞いて感心していると、


「何でお前らが知らないんだよ」


と、その後説教タイムに変わった。



( ・ω・)最後まで読んでくださり

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【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

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