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百怪  作者: アンミン
怪異
286/300

86「実用性」

・表に出ない物について。


お寺で修行している知り合いの話。


「最近、よくユーチュバーとかが心霊系とか

 言って、事故物件に住む事とかありますけど」


彼がそう話を振ると、実害は無いのか、

祟りとかは―――

という話になっていった。


「立て続けに住人が自殺したとか、出先で

 死んでいるとか、そういう物件とかは

 大丈夫なんですかね」


そう心配するような方向にシフトし始めた時、

彼らの師が入って来た。


さっそく議論の輪に入ってもらおうと、

彼らはその話をしてみたが、


「表に出てるモンは、大丈夫じゃねぇの?」


と、興味なさそうな答えが返ってきて、


「いやでも、本物とかそういうのは彼らに

 判断出来ないんじゃ……」


そう同僚の一人が聞き返すも、


「だいたいなあ、そんなものが本当にありゃ、

 利用されているって」


そこで弟子たち全員が首を傾げると、


「だって、そこに住まわせておけば勝手に

 死んだりしてくれるんだろ?


 裏社会とか非合法組織に取っちゃ

 オイシイ施設だぜ?

 借金返せなくなったり、何かやらかした

 部下をそこに叩き込めばいいんだからさ。


 保険金とか掛けたりしてな」


そこで知り合いが片手を挙げて、


「じゃあ、やっぱりそんなものはないと」


その問いに師は両目を閉じ、


「まー、あったとしても表にゃ出ないだろ。

 そんな自動処刑システムみたいなもん、

 隠して使う方がよっぽど効率的だ」


その言葉に、誰もが何とも言えない微妙な

表情になった。



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

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【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

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