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百怪  作者: アンミン
怪異
283/300

83「見方」

・現代怪談話・伝聞


空調機販売の仕事の会社に勤めるOLの話。


「営業はたいてい二人で回ります。

 最近は人手不足と不景気で、一人になる事も

 多いですけど」


営業と言っても、彼女は事務方、サポートの

ようなものであり―――

また先方も女性がいた方が、安心感があるの

だという。


「私の場合は営業サポートというか、半営業

 半事務みたいなものです。

 他の同業者もそうしているかどうかは

 知りませんけど」


そんな彼女がある時、営業の男性ととある

老舗旅館に行く事になった。


話は進み、あとはいくらか安く出来ないか

どうかというところで、いったん会社に

帰ってから検討、という流れになったのだが、


「その旅館―――

 玄関に通じる廊下に大きな掛け軸が

 かけてあったんですけど」


その掛け軸がゆらっ、と揺れたかと思うと、

裏側から綺麗な人魚のような女性が現れ、


そしてまた、掛け軸の裏側へと戻っていった。


「でも、同行していた営業の男性は、

 青ざめた顔でガタガタ震えていたんです」


聞くと、彼も掛け軸の裏側にいた何かを見た

らしいのだが、


「とても恐ろしかった、あんな禍々(まがまが)しい、

 妖怪みたいなものは何だったのか、と……

 そんな感じの事を言ってました」


自分は恐怖など感じず、むしろ神様に近い

ものではないかと思うくらい、神々しく

感じていたのだが、


「それを旅館の女将さんが聞いたら、今後は

 男性の人しか来なくていい、私は来ないで

 下さいって言われたんです」


普通逆では? と思ったのだが―――

あなたに神々しい姿で現れたのは、非常に

気に入ったからで……

連れて行かれてしまうかもしれない、と

言ってきたのだという。


「気に入られるのも、良し悪しですねえ」


彼女は今もその会社で働いている。


( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

『百怪』は日曜日の午前1時更新です。

深夜のお供にどうぞ。


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(;・∀・)カクヨムでも書いています。

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【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

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