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百怪  作者: アンミン
怪異
282/300

82「防御」

よこしまなものの防ぎ方について


お寺で修行している知り合いの話。


以前、数珠やお守りの話で―――

一度身代わりになったものは打ち捨てておく、

という話が出たが、

(■雑考64話「エコ」参照)


「普段から身に着けておけばいいんでしょう

 けど……

 『そういうもの』から身を守る際、お守り

 だけでいいんでしょうか」


と、彼は師匠に聞いてみたという。


「どういう事だ?」


「ですから、気を付ける事とか、使い方とか」


すると師は髪の無い頭、首の後ろあたりを

ボリボリとかいて、


「まあ身体的な防御なら、金運や仕事運じゃ

 守れねえだろうが―――」


そこで師は腕をまくり、手首を見せる

ようにして、


「付けるのなら、ココとココだな」


と、自分の首と手首を指差した。


「場所で何か違いがあるんですか?」


同僚の一人が問うと、師はとある鍼灸師の

話を始めた。


「針と按摩あんま生業なりわいとする人間だが、そいつは

 普段から首飾りのようなお守りを身に

 付けていてな。


 『やばい』客が来ると、両手首に数珠を

 巻いて対応するんだと」


取りかれているとか、呪いとか……

とにかくそういう客の治療は、触るだけでも

命に関わる場合があるという。


「だから、腕から入って来られないように

 数珠やお守りで対抗するするらしい。


 心臓まで来られるとアウトだそうだ」


それを聞いた弟子たちが感心してうなずいて

いると、


「まあ、一番いいのは―――

 そういう客とは最初から『関わらない』事、

 らしいけどな」


カラカラと笑う師匠とは対照的に、弟子たちは

微妙な表情となった。



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

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【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

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