表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百怪  作者: アンミン
怪異
278/300

78「回数」

・繰り返す事の制限について


お寺で修行している知り合いの話。


昔の怪談などで、一度怪異から逃れたと思い

安心したら、そこで再び―――

という話がある。


有名なのは『のっぺらぼう』だろう。

顔の無い人間を見てしまい、そこから逃げ出して

家に戻ったら……

奥さんもまたのっぺらぼうだった、というものだ。


「お約束というか、何か決まりでもあるんで

 しょうか」


知り合いが同僚たちに話を振ると、

「オチとしては良い」

「演出としてよく考えられている」

という意見が交わされたが、


「妖怪ではないが」


と、そこで彼らの師匠が入って来た。


「『そういうもの』に出会った時―――

 3回呼ばれるまで返事をしてはいけない、

 という話がある」


そう、師が話し始めたところによると、

狐が人を化かす場合、人を呼ぶ事は一回しか

出来ないらしい。


「だから続けて2回呼ばれたら、それは狐じゃ

 ない、という事になる」


「なるほど。

 でもそれじゃ、『3回呼ばれるまで』だと

 1回多くないですか?」


同僚の一人が師匠に聞き返すと、


「亡くなった人間……

 亡霊・幽霊の類は2回まで呼べるんだと。


 だから怪異に会った時、呼ばれても3回目までは

 答えるな、という事になっている」


そこで先ほどののっぺらぼうの話に戻り―――

『二度の怪』で終わっているのは、

妖怪もそれ以上は無いという設定になっている

のでは、との事。


「呼ぶのではなく、脅かす形ではあるがな。

 それにたいてい二度目で相手は死んじまって

 いる事が多い」


ま、三回も逃げられたら諦めもつくかもな、

という師匠の言葉に全員が苦笑した。


( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

『百怪』は日曜日の午前1時更新です。

深夜のお供にどうぞ。


みなさまのブックマーク・評価・感想を

お待ちしております。

それが何よりのモチベーションアップとなります。


(;・∀・)カクヨムでも書いています。

こちらもよろしくお願いします。


【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894


【指】【完結】

https://kakuyomu.jp/works/16817330662111746914


【ロートルの妖怪同伴世渡り記】【毎日更新中!】

https://kakuyomu.jp/works/16817330666162544958

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ