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百怪  作者: アンミン
百怪・怪異、不可思議
27/300

27「やべっ」【挿絵あり】


鳥好きな知人の話。

彼の家では、子供の頃からインコを飼い、

鳥がいなかった事がなかったという。




「よくしゃべるコとしゃべらないコに

 分かれますね。先天的なものですよ」




覚える言葉は、主に口真似から。

何度も繰り返し、さらに短い単語から覚えていくらしい。




何年か前、全く言葉をしゃべらないコがいたそうだ。

しかし、一度だけそのコが言葉を発するのを聞いた

事がある、と彼は言った。




「脱走の名人でね。

 夜、何か飲み物でも飲もうと冷蔵庫に

 向かったんだけど」




そこにそのコがいた。

テーブルの上で、何かモゾモゾとしている。

また何かイタズラでも……と思って近付くと

向こうも気付いたのか、振り向き




「やべっ」




と一言だけ発した。

後にも先にも、そのコが言葉を発したのは

それきりだった。




「あいつ、絶対意味分かってて言ってたよ」




そう彼は確信しているという。





挿絵(By みてみん)

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