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百怪  作者: アンミン
怪異
257/300

57「問題無し」

・現代怪談話・伝聞


ある警備会社に勤める男性に聞いた話。


彼が高校生の頃、修学旅行先で各自行きたい場所が

別れた事があった。


行く土地そのものは決まっているのだが、

そこでどこの山なり寺なり神社なりと、

自主的に選ぶ事が出来たらしいのだが、


彼の班は対照的に行きたい場所が別れ、

お互い譲らず―――


「仕方なく、じゃあ全部行こうかって話に

 なったんです」


地元はレンタルサイクルで回るので、

行けるだろうという事になった。


高校生の体力は底知れずで、彼らはその日程を

無事に終えた。

しかしさすがに消灯時間になると、全員床に

就いたという。


「お前らなあ、消灯確認前に寝ているヤツなんて

 初めてだぞ」


先生に起こされ、呆れ気味にそう言われた。

しかしそこへ旅館の従業員が、青い顔を

しながらやってきた。


「後で聞いたら、どうも俺たちが回った場所の

 一つがいろいろあったみたいでねえ。


 そこに行った人は何らかの怪異なり妙な事に

 出くわすらしいんだが、何せ俺たちはもう

 寝ちゃっていたし」


そこでまた何かあったのかと思ってやってきたが、

逆に何事も無かった事に驚いていたという。


結局その日は爆睡し―――

彼らはそのまま二泊三日の修学旅行を終え、


最後の最後までその従業員ほか、旅館の人たちは

首をひねっていたらしいが、


どうも反対側の山へ行って戻って来たのが

良かったのでは、と聞かされた。


「まあそんな事言われても、ね」


中国地方での出来事で、今でもその旅館は

健在だそうだ。


( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

『百怪』は日曜日の午前1時更新です。

深夜のお供にどうぞ。


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お待ちしております。

それが何よりのモチベーションアップとなります。


(;・∀・)カクヨムでも書いています。

こちらもよろしくお願いします。


【ゲーセンダンジョン繁盛記】

https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894

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