45「撮影」
・現代怪談話・伝聞
とあるプログラマーの話。
彼は写真を趣味としており、そのために年に
何回か旅行に出かけていたという。
ある時、彼は旅行先で記念写真を頼まれた。
それはカップルで、目の覚めるような美男美女で
あったらしい。
この景色を背景に、と注文を受け、彼は
手持ちのカメラでカップルを撮った。
「……あれ?」
写真を確かに撮ったのだが、カメラから目を離すと
二人は消えていた。
周辺は結構広く、シャッターを押した後にすぐ
どこかへ身を隠す時間は無い。
妙な事もあるものだと、彼は旅行から帰った後、
とにかく写真を現像してみる事にした。
だが、そのカップルを写したと思われる写真だけ、
真っ白になっていたという。
「強力な光が感光したのなら、そうなるのは
わかるんですけど……
何せ本当に真っ白でしたからね。
しかも、その前後の写真は何ともなくて」
そういえば、後で写真を送ってくれとか、
普通言われるであろう事は無かったなあ、
と彼は思い出した。
もう一度その旅行先へ確認に行ってみたが、
そのカップルは元より、撮影した場所まで
なぜかたどり着く事が出来なかったという。
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