42「人数」
・立ち入り禁止の部屋について
お寺で修行している知り合いの話。
「七人ミサキって知ってます?」
彼の同僚の一人が、ふとそんな話題を振った。
某妖怪漫画で有名になったが、集団亡霊の
お化けであり、それに出会った人間は殺される。
そして殺された人間がミサキに加わり、
加わった分は成仏し、常に七人でいるという。
そこへ師がやってきて、話に加わった。
「俺もそれに近い話は聞いた事があるが」
師の話では二つのパターンがあり、
一つは話の通りの集団亡霊だが、
もう一つは、山神の話としてあるとの事だった。
「山には禁足日、というのがあるが―――
その中に、ある特定の人数で入っては
いけない日、というのがあるらしい」
何でもその日だけは、神様がパーティーを組んで
山を巡回するそうで……
そのパーティーと同じ人数で組む、イコール
神の仲間入りとなる、という意味になってしまう
との事。
「他にも、神様が間違えて木と一緒に数えて
しまうとか……
または特定の人数が、イケニエを示している、
というのもあったな」
全員が師の話に聞き入り、うなずいていると、
「ま、要は出会わなければいいだけで。
昔の人の忠告は聞けってこった」
そう師が話を締めくくると、彼と同僚は苦笑した。
( ・ω・)最後まで読んでくださり
ありがとうございます!
『百怪』は日曜日の午前1時更新です。
深夜のお供にどうぞ。
みなさまのブックマーク・評価・感想を
お待ちしております。
それが何よりのモチベーションアップとなります。
(;・∀・)カクヨムでも書いています。
こちらもよろしくお願いします。
【ゲーセンダンジョン繁盛記】
https://kakuyomu.jp/works/16817330649291247894





