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百怪  作者: アンミン
怪異
225/300

25「遠慮」

・現代怪談話・伝聞


飲食店を営む人の話。


彼はとある地方に住んでいたが、田舎ぐるみで

お盆や正月を迎える風習で―――

墓参りになると、そこら一体総出でそれを

行うのだという。


墓の中にはごくわずかだが無縁仏もあり、

それらの面倒も田舎ぐるみで見ていたらしいが、


昔は余裕が無かったのか、無縁仏のお墓に

そなえるのは水だけだったという。


しかし時代が経つにつれ、段々と生活水準も

上がってきて―――

無縁仏のお墓にもお酒が供えられるように

なった。


安酒だが、喜んでくれるだろう……

そう思っていた彼のもとへその晩、無縁仏の

霊と思われる者が夢に出て来た。


「あの、お水で大丈夫です……」


それ以来、彼はお酒を供えるのを止めると、

夢には出て来なくなった。

ただ時々うっかりお酒を出すと、また夢に

出てくるのだという。


「ありゃあ、遠慮していたのか―――

 それとも単に下戸げこだったのか……

 どっちなんでしょうねえ」


そう言うと、初老の彼は頭をかいた。


( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

『百怪』は日曜日の午前1時更新です。

深夜のお供にどうぞ。


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