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百怪  作者: アンミン
怪異
224/300

24「移動」

・位置を移る事について


お寺で修行している知り合いの話。


都市伝説で、異世界への行き方というものがある。

何でもエレベーターに乗って、特定の階へ行くと

いう事を繰り返し―――


最後まで誰も乗って来なければ、そこで晴れて

異世界へ行く事が出来る、

そして戻って来れなくなるという。


「以前聞いた、都市伝説の駅のような

 ものでしょうか」

(■闇語り87「駅」参照)


彼が師匠に聞くと、『うーん』とうなり、


「一ヶ所でやっているし、何より人為的

 だからなあ。


 平面なら似たようなものがあるが」


その言葉に彼と同僚たちが注目すると、


「仏教ではないが、有名だから知っているだろ。


 臨兵闘者皆陣裂在前リンピョウトウシャカイジンレツザイゼンってヤツ。


 アレを唱えながら、特定の位置を足踏みする

 術がある」


陰陽師の法であり、本来はその地を浄化するための

ものだが―――


「その中には、足踏みで同じ場所に戻ったりする

 動作もあると聞いている。


 それを立体でやるのは聞いた事は無いが……

 似たような効果を得られるかもな」


ではやっぱり現実にあり得るのか―――

と弟子の彼が問うと、


「エレベーターなんてどれだけあると

 思ってるんだ。


 それに、もしそれが事実なら……

 異世界に行きたいヤツや、それを試させる用途で

 ビルを作るヤツがいてもおかしくねぇだろ」


この世を捨てたがっている連中なんて、それこそ

いくらでもいるんだからな―――

そう言って師匠は話を(しめ)たという。


( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

『百怪』は日曜日の午前1時更新です。

深夜のお供にどうぞ。


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