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百怪  作者: アンミン
怪異
222/300

22「相手」

・認められないものについて


お寺で修行している知り合いの話。


神域、と呼ばれる場所がある。

そこにうかつに道を作ったり、建物を建てたり

してはいけないと言われるが―――


「でもそういう場所ばかりだったら、何も

 建てられなくなりますよね」


彼が同僚と意見を交わしていると、彼らの師が

話に入って来た。


「確かに、女人禁制とか、男が入っては

 いけない場所とかはあるが」


ただ、その制約は限定的で……

絶対に何も作る事が出来ない、という事では

ないという。


「例外がある、という事でしょうか」


彼が質問すると、師は片手を振って、


「そもそも、そういう事を認識するのは

 人間だけだからな」


その場にいた弟子たちが、意味がわからない、

というように首を傾げるが、


「神域と言ったって―――

 あらゆる生物がいないって事はないだろう。


 植物だって虫だって、動物だっている。

 基本そういのは、『見逃される』」


「見逃されると言われましても……」


容量を得ない、という感じで彼が聞き返すと、


「まあぶっちゃけるとだな。


 魚や虫を飼っていたとして、そいつら相手に

 自分の存在を証明しようとは思わないだろ?

 って事だ。


 だから人間が『入ってもいい』というのも―――

 まあ、そういう神様もいるだろうな」


彼を含め、そこにいた弟子たちは微妙な顔に

なったという。


( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

『百怪』は日曜日の午前1時更新です。

深夜のお供にどうぞ。


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