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百怪  作者: アンミン
闇語り
199/300

99「結末」

・捉え方について


お寺で修行している知り合いの話。


よくある怪談話で―――

誰かと一緒にいたのだが、自分以外の人間には

見えない。

何度か一緒に遊んだり、どこかに行った後、

もう『それ』とは会うなと言われる。

人間ではないのだから、と……


呪いや伝承と混ぜるのであれば、そこにお祓いやら

さらおうとする『それ』から守る、というのも

定番の一つだろう。


そこで、実際に連れていく目的は何か、

そもそも連れて行ってどうするつもりなのか、

彼と同僚が話し合っていると―――

師が話に入ってきた。


「いろいろとバリエーションはあるだろうが、

 何度か―――

 というのは、あまり危険は無いんじゃ

 ねえのかなあ」


師の説明によると、呪いやタブーうんぬんでは

なく、そもそも連れ去る事が目的なら『初回』が

一番成功率が高いだろう、との事。


「何回も繰り返し会うっていうのは、

 信頼や信用を得るためにやるもんだ。


 会っている内に家族や知り合いに気付かれる

 可能性も高くなるし、警戒もするように

 なっていく。

 わざわざそんな成功率を下げる事をする

 理由はないしな」


そこで彼は疑問を師にぶつけてみた。


「ですが―――

 人外ならいずれは気付かれますし、

 本人と信頼関係を築けたとしても……

 親は反対しますよね?


 何度も会う理由としては弱いのでは」


すると師はアゴをひとなでして、


「会わなけりゃならん理由があるなら、

 話は別だろ。


 例えば―――

 自分と同じ人外が狙っているから、逆に

 そいつらから守るためとか、な」


どう受け取るかは当人次第だが―――

そう言って師は苦笑いしたという。



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

『百怪』は日曜日の午前1時更新です。

深夜のお供にどうぞ。


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