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百怪  作者: アンミン
百怪・怪異、不可思議
19/300

19「帽子」【挿絵あり】



山登りが趣味という年配の人から聞いた話。




登山といっても本格的なものではなく、

春から秋にかけて年4、5回くらい

登る程度のものだという。




ある時、偶然山のふもとに住む人と一緒に

登る機会があった。

その人は山の所有者ではないが、いわゆる木材を

管理しており、パトロールと山林の手入れを兼ねる

仕事をしていたという。




「まあそんなに高い山でもないし、

 半日で登って下りてきたんだけど」




ふと気付くと帽子が無くなっていた。

どこで落としたのかと、また元来た道を

帰ろうとすると、同行者がそれを止めた。




「山で無くした物は探すな、

 そんな事も知らないのかって注意された」




聞くと、基本的に山の中で無くした物は

そこの神様の物になるのだという。

もし探そうとすると、怪我をしたり

道に迷わされたりする目にあうと―――




「もし、見つかるまで探そうとすれば?」




そう質問すると困った顔をして




「アンタ、神隠しって言葉知ってるかね?」




それ以上の質問はしなかった。






挿絵(By みてみん)

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