表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百怪  作者: アンミン
闇語り
176/300

76「性別」

・人外の異性について


お寺で修行している知り合いの話。


江戸時代にはたくさんの怪談本や奇譚きたんの書が

出たが―――

その中に、山に住む怪の話がある。


きこりや山仕事をする人たちの手伝いをするので、

害というものは無いのだが、雄しかいない種族と

いわれ、子を成すには人間の女性を必要と

するのだという。


「こういうのって、どうして異性がいないん

 でしょうね?」


彼が何気なく疑問を同僚に投げかけた。


他にも妖怪と言えば、例えば雪女や二口女、

飛縁魔ひのえんまなど―――

女性だけというものも多い。


また、西洋でも狼男、珍しいところでは熊男と

いうのもあるらしいが、その女性Verは

無いという。

逆にラミアやハーピーなど、女性しかいない

種族というのもファンタジーの定番だ。


彼らが話し合っていると、師が部屋に入ってきた。

そこでその疑問をぶつけてみると、


「人間以外の何か、って事だからじゃ

 ねえのかな」


人間は当然ながら、男性・女性の異性から

成り立っており―――

人間との違いや区別を明確にするには、

『人間にはない』特徴が無ければならない。


それで最も際立つのが、男、もしくは女がいない

という事なのではないか―――


みんながその説明にうなずいていると、

一人から


「……今、LGBTだの何だの言われてますけど、

 妖怪やモンスターだとどうなるんでしょうね?」


そこで師も同僚も全員が、微妙な表情で

頭を抱えたという。



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

『百怪』は日曜日の午前1時更新です。

深夜のお供にどうぞ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ