表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百怪  作者: アンミン
闇語り
174/300

74「頼る」

・拠り所について


お寺で修行している知り合いの話。


怪談話で、金縛りや恐怖で動けなくなっている時、

『神様!』とかお経を唱えて何とかやり過ごそうと

するのは、お馴染みの展開だが―――


「でもたいてい助かりませんよね」


彼の話に同僚たちがうなずいた。


効果が無いのか、それとも信心が足りないからか

それはわからないが……

結局怖い目にあうのがお約束であり、お決まりの

パターンでもある。


「まあそれで終わっちゃ怪談にならねえし」


その話を聞いていたのか、彼らの師が入ってきた。


確かにそれはそうだけど……

と全員が苦笑していると、彼は師に、


「師匠の場合はどうしますか?」


話を振られた師は両腕を組んで考え、


「そりゃまあ、お経唱えるっちゃ唱えるけど」


全員の力がガクッと肩から抜ける。


「効果あるんですか?」


「いきなりはねえよ。

 最初は『何だ?』『どうしたいんだ?』とか、

 質問というか落ち着かせる事から入る。


 ダメだと思ったらそこで―――

 ようやく教えやお経に頼る感じか」


対処や対話がまず先にあり、自分で出来る事に

全力を尽くし、それでどうしうようも無くなって

から―――

自分以外のものに頼るのはそれからだという。


「そもそも、困った時だけ神頼みしても……

 助けてくれる神様はそうそういないんじゃ

 ねえのかな」


それを聞くと全員が苦笑したという。



( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

『百怪』は日曜日の午前1時更新です。

深夜のお供にどうぞ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ