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百怪  作者: アンミン
闇語り
167/300

67「時代」【挿絵あり】

・時の移り変わりについて。


お寺で修行している知り合いの話。


とある地方の昔話か階段で―――

山駕籠やまかごというものがあるらしい。


山の中を歩いていると、立派な駕籠と、

その警護と思われる侍が現れ、乗る事を

すすめてくるのだという。


そして乗ったら、どこへ連れて行かれるか

わからない、と。


「でもまあ、現代にいたら怪しさ満点だろうね。

 駕籠と侍なんて今時どこにいるんだって」


彼が同僚と話していると、師が入ってきた。


「そうとも限らんぞ」


師の話によると、こちらは海辺のとある村での

昔話のようだが―――


『無人の船』もしくは『死人しびとの船』と呼ばれる

怪異があるのだという。


夜、船を出すとどこからか一艘いっそうの小舟が現れる。

しかし船上には誰もおらず―――

それが付かず離れずついてくるらしい。


「でな、それが最近になって話題になって

 いるんだとよ」


「確かに、船なら変化は少なそうですが―――」


また出るように? と同僚の一人が聞き返したが、


「いやそれが……

 昔話だとただの木造の小舟らしいんだが、


 今話題になっているのは、エンジン付きの

 フィッシングボートとか―――

 大きさによっては小型の漁船みたいなものが

 ついてくるとの事だ」


それを聞いた彼と同僚は感心したようにうなり、


「時代についていったんですかねえ」


「パソコンやスマホ絡みの怪談話だって

 あるし―――

 あやかしもいろいろ考えているんだろうよ」


その場にいた全員が苦笑したそうだ。





挿絵(By みてみん)

( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

『百怪』は日曜日の午前1時更新です。

深夜のお供にどうぞ。

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