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百怪  作者: アンミン
闇語り
138/300

38「あいさつ」【挿絵あり】

・礼儀について。


お寺で修行している知り合いの話。


古井戸を埋めると良くない事が起こる、

というのは怪談でも縁起としても定番だが―――


彼の同僚の一人が、こんな話を聞いたらしい。


『梅』と『あし』の絵を描いて井戸に投げ込む。

(葦はイネ科の植物。すだれの材料にもなる)


これで『梅と葦=埋めて良し』となり、

古井戸を埋めても問題無いらしい。


駄洒落ダジャレで? とそこにいた全員が思ったが、

ちょうど彼らの師匠が現れ、話の輪に加わった。


「俺が知っている話は現物だったなあ」


師の話によると、本物の梅の葉と葦を袋に入れて、

古井戸に放り込むのだという。


「そんなんで本当にいいんですかね?」


そう彼が問うと師は座り直して、


「あいさつ、みたいなものじゃないか。


 井戸だって問答無用で埋められるより―――

 何かの形で『これから埋めますよ』と、

 予め説明されたり教えてもらった方が

 いいだろう」


どこに何が住んでいるか―――

また念が込められているかわからんからな、

という師の話に全員がうなずいた。





挿絵(By みてみん)

( ・ω・)最後まで読んでくださり

ありがとうございます!

『百怪』は日曜日の午前1時更新です。

深夜のお供にどうぞ。

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