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告・白





ビューっと風が吹いた屋上へと僕と、委員長こと天羽静花さんが到着する。


「な、なにかな委員長……さん。こんな人気のない場所まで来ちゃって……。も、もしかして喧嘩なら僕弱いから受けて立たないよ!!あっ、デュエルならデッキを家から持ってきたら……」


僕はアタフタとしながら答える。


「フフッ、やっぱり面白いわね」


委員長が僕を見て面白おかしそうに笑う。


「えぇ……」


「違うの。今日はあなたに話があってきたの」


「話??」


「そう……、わたくしと付き合ってください!!」


「はい?」


「「「「ええええええええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」」」



そうこれは、僕の声ではない。屋上の扉の奥から僕たちの様子を覗いていた野次馬の皆さんの声である。


「委員長様が告白なさったーーーー」「マドンナがああああああマドンナがあああああああ」「うっそだろおおおおあああああああ」「これは校内放送レベルだぞ!!俺、皆に伝えてくる!!」「俺も俺もーーー」


あんなにも芋を洗うように階段までぎゅうぎゅうだった生徒たちは一斉に消えていく。あとの会話がどうでもいいくらいに彼らにとっては相当衝撃的な出来事だったらしい。


「ダメ……かしら?」


目の前には困った顔をした委員長がいた。困っているのは僕の方もなんですけど~。


「ごめん、僕も頭の整理が追いつかなくて……。委員長はなんで僕にそんなことを言ってきたの?」


「あなたが、いや、大清楚ライト様がわたくしを変えてくれたからよ」


「だ、大清楚……はぁ……」


「そうよ!高校に入る前は引っ込み思案でオドオドしていたわたくし。しかし、大清楚ライト様の配信に出会ってから自分を変えようと思うことが出来たの。それで、今のわたくしがあるんです」


「そ、そうなんだ……。素直に嬉しんだけど、そ、その付き合うっていうのは――」


僕は、恥ずかしいけれど本題にはいった。彼女いない歴年齢の僕としては慎重にならなくてはいk(ry


「えぇ、その言葉の通り、わたくしに付き合って、わたくしを憧れのバーチャルYouTuberにしてください」


「えっ、委員長もバーチャルユー→チュー↑バー↓になりたいの??」


「えぇ、さっきからだから付き合ってくださいと言っているじゃありませんか」


「な、なんだぁ~~、まぁそういうオチですよね~」


「どうかなさいましたか?」


「なんでもないですぅ~。はぁ、まぁいいや。こんな僕でよければ教えますよ。こちらこそよろしくお願いします」


すると、委員長の顔が今まで見たことないくらいに笑顔に変わった。


「本当ですか!!!ありがとうございます!」


「ワワッ///」


委員長はよっぽど嬉しいのか僕の両手を握りしめてぴょんぴょんと飛び跳ねている。すっごい顔がにやけてうれしそうだ。



僕はといえば、握られている女性の柔らかく温かい手にちょっとドキドキしながらも、ちょっぴり残念な気持ちが渦巻いていた。




多数の評価とブックマークありがとうございます。

日間ランキング14位を獲得することが出来ました。

本当にありがとうございます。



これからも皆さんが楽しんでいただけるような物語を作っていきたいと考えていますのでよろしくお願いします。

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