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痛手を負った袁
武館
「おまえ達、どんな奴にやられた」館長が聞いた。
「1人は棍を持った奴、もう1人は剣士です」
「そいつらを探せ」館長が言う。
「ハイ」と言って門弟は散って行った。
「館長」
「なんだ」
「柳様がお見えです」
柳が部屋に入って来た。
「何事だ」王が聞いた。
「バカどもが酒場で二人の男にやられたのだ」柳は言った。
「ほおっ。どんな奴だ」柳が聞いた。
「1人は棍を使う奴、もう1人は剣士だ」姜は言った。
「その棍を使う奴は李英風かもしれんな」柳が言う。
「少林寺の李英風か」姜が聞く。
「そうだ。ならば俺も探そう」柳はそう言って出て行った。
姜は「李英風」と呟いた。
袁は浜辺を馬に乗り走っていた。
「袁だな」男が待ち構えていた。
「兄上の仇だ」男は叫びながら剣を抜いて袁に襲いかかって来た。
袁は馬から降り応戦する。
結局、袁は男を切り捨てた。
しかし、袁も痛手を負った。
血を流しよろめきながら馬に乗り走り去った。
漁村に着いて馬から降りる。
漁師が来た。
「どうした。斬られたのか」漁師が聞いた。
袁は黙って頷いた。
「手当てが必要だ」と言って漁師は袁の手当てを始めた。