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問題点もメンドクサイ

「俺の異世界転生に問題?どういうことだ」

『それについて今から説明させてもらうよ』





――総一を異世界に送り出した後の魂が集まる場所――

「うーん、やっと総一君を送ることができたよ」

「「「「「お疲れ様ですオーディン様」」」」」

 オーディンが疲れたように体を伸ばしているとオーディンと同じような人の体

の形をした光がひざまずいた姿勢で複数現れた。

「ありがとう。みんなもお疲れ」

「「「「「勿体なきお言葉。ありがたき幸せ」」」」」

「そんなにかしこまらくていいって前から言ってるのに」

「では一つ聞かせてもらってよろしいでしょうか」

 赤い光が手を挙げる。

「なーに、オシリス」

「あのような者を異世界に送り出してよかったのでしょうか?」

「彼が大きな力をもっていることが心配なのかい」

「確かに彼の持つ力の影響力は大きいと思いますが、それについては問題はありません」

「じゃあ何が気にかかっているんだい」

「彼の性格です。彼の面倒臭がりようを見ていればまたここに来たとき怠惰の罪で地獄に行くことは決定事項と言っても過言じゃないでしょう。そんなことになるのでしたら、地獄送りにして償いをさせ天国送りという形が一番望ましかったのでは?」

「それについては前世での行いを考慮して、公平に考え出した結論だったんだから仕方ないよ」

「そう……ですね。すみません愚問でした」

 オシリスと呼ばれた赤い光は渋々納得といった感じで引き下がった。

 すると、今度はその隣にいた青い光が手を挙げた。

「はいはーい、俺からも一つ質問、というより確認をしてよろしいでしょうか」

「ん?なんの確認だいポセイドン」

「ほら、あの魂の願いを三つ叶えるって言ってたでしょ。そのときに叶えてはいけない願い、命を必要以上与えたりもしくは命をむやみに奪うような願いを叶えていたりしないかと思って」

「それなら大丈夫だよ。声に出してじぶんでも確認したし」

「念のために我々にも願いの内容教えてもらえないでしょうか」

「いいよー。一つ目は前世のロボットの身体に戻す願いで、二つ目が異世界のすべての情報を与える願い、そして最後は身体を動かす・・・・・・エネルギー・・・・・や武器の消耗品を無限・・にする願いを叶えたよ」

『……え』

 最後の願いのないようを聞いた周りの光達が固まった。

「えっとオーディン様それはまずいんじゃないでしょうか」

「な、何が?」

 緑の光に指摘されたオーディンも周りの反応で何か感じ取ったのか声が固くなっていた。

「その魂はロボットの身体を手に入れてまた再び付喪神になったわけですよね。付喪神の寿命は憑りついた物の寿命と同じになるわけですから命を必要以上与えるという願いに抵触ていしょくしてしまいます」

「だだだ大丈夫だよ総一君だって物なんだからいつかは壊れ……」

 大丈夫と言っている割に全然大丈夫じゃないオーディンに緑の光の反論が再び返る

「無いですよね。相当丈夫なうえに、修復用の小型ロボットまでありますし」

「うっ」

「やばいですよオーディン様このことがばれたらあの魂が地獄でやる筈だったこと俺たちがやらされますよ」

「そんなっ!」

「ただでさえ仕事が溜まってるのにそんなことやる暇ないよ!」

「なにより閻魔大王に会いたくないよ」

「そうそう無駄に高飛車だし」

「あの髭面ひげづらきもいし」

「あとしつこい」

 様々な色の光達が騒いでいるの(ほとんど閻魔がののしられていただけだが)を見てもオーディンの口からでた言葉は一言だけだった。

「……て」

『て?』

「てへぺろっ」

『オーディンさまあああああああああああああああああああああああ!!』

 魂が集まる場所で光達の怒号が響き渡った。





――――――――――――――――――――

『てなことがあったんだよ』

「うん分かった。とりあえずお前は神様やめてしまえ!」

 


 


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