プロローグ
「聖女マリアを傷つけた罪として貴様を国外追放する!」
はいどうも、リリス・リヴァイアサンといいます。なんか知らないけど婚約者である王子が浮気して聖女とイチャコラしてた癖に冤罪をふっかけてきやがりました。この時の私は混乱してありもしない罪をふっかけられて唖然としていたら国外追放されました。国王夫妻と両親がいないうちに追放って何してんだあの王子…そもそも国王夫妻が頼み込んできて仕方なく両親は了承したんだぞ。あ、国王夫妻の目的は私の両親が国を支えるほどの国力を持ってるからね。追い出せばどうなるかなんて…お父様が知ったら激怒するの間違いなしなのにあのアホ王子。まあ追い出されたものは仕方ない。ハズレスキルと言われバカにされてきた【組み合わせ】でどうにかするしか…お?
「なんだろこれ。」
説明画面見ますか?って取り敢えず見ることに。ほうほうなになに、このスキルは貴方の前世の黒歴史ノート(キャラ設定ノート)と属性を組み合わせて使うスキルです…はい?
「待って…待って?」
私の黒歴史?思い出すは若かりし頃の記憶、友人とヒャッハーしながらノートを開いて書いていた頃だ。
『白髪でくせっ毛長髪、赤い目の美丈夫とか滾る!』
『クール系も捨てがたい!』
『流石はマイフレンド!』
…嘘でしょ?あの黒歴史ノートというべきノートを?キャラ設定として利用して組み合わせて使う?は?黒歴史だからやめて?!友人、なぜ燃やさなかった!友人の形見だから無理って良い奴なのか悪魔なのかどっちかにしてよーー!!!私的には処分して欲しかったーー!!!…ふぅ、落ち着け私。ま、まずは…
「キャラを作ろう。」
いや護衛もなしに森の中歩くとか地獄か?地獄じゃん。魔物に襲われてTheENDぞ。取り敢えず…うっ見るだけで黒歴史が疼く。
キャラノートその一
白髪くせっ毛長髪の赤目美丈夫。身長は200cmくらいあり、口調が荒い。荒々しい性格とは裏腹に面倒見がいい。戦闘スタイルは刀。鬼丸国綱と道誉一文字を所有している。
「……ふぅ。」
黒歴史!!紛れもなく黒歴史!!!他人に見られたら確実に恥ずかしいやつ!!鬼丸国綱と道誉一文字を使いこなしたらいいなぁ程度に考えて設定に加えてしまった!!というか組み合わせってどう使うの?!
〜チュートリアルを行いますか?〜
「YES。」
YES一択でしょと思っていたら画面が開いた。なになに組み合わせスキルにも色々とあるんだ…今はキャラは二人までっと…まあもう一人は決まってるのだけども。名前はどうしよっかなぁ。うーん…ノーネームにしようか。名前決めてないからじゃないぞ、謎のままの方がオイシイからだぞ。
〜キャラ作成組み合わせを開始する前に組み合わせする属性を決めてください、今回は特別に聖属性と闇属性の宝玉を組み合わせ画面に付与しておきます。〜
「?!」
なんという特別サービス!え、ひょっとして他にも属性あるんですか?!どうや…今は組み合わせを考えよう。一度きりかも知れないんだ。考えよう。とにかく一人目はノーネームで決まった。二人目はゼロというキャラにしよう銀髪ポニテールの無慈悲な冷徹な男だ。外道ではないのだけども容赦ないところがまたいいー!と思いながら書いたのだ。えっと作り方は先ずは素材を投入します。今回はノーネームの場合は刀と聖属性、ゼロの場合は死神の大鎌と闇属性を投入。んで時間をかなり待つのですが今回は特別サービス。時間短縮のアイテムをプレゼント…なんだろ。このシステム見たことあるようなないような…気にしていても仕方ない!えいや!うぉ、眩しい!
「…あー、アンタが創造主か。」
「てめぇが創造主か?」
わ、ぁ。私が書いたキャラが生きてる。思わず固まってしまうのも無理もないだろう。私は何度も目を擦った。
「なんだテメェ。」
「創造主。こいつはなんだ。」
「えっとノーネームって言うんだけど…ちょっと喧嘩しないで?」
「いやアンタ正気かこいつは…」
「わかったつもりで…」
「物好きなヤツめ。」
ゼロはそう言って死神の大鎌を取り出した。わぉ闇属性全開…言ってる場合か!戦闘しようとしてる!ノーネームと戦う気?!
「あ、あの、それは…」
「あー、創造主。後ろ。」
「へ。」
ギャーーー!!!なんかいるーー!!!と思っていたらゼロとノーネームが一瞬にして魔物を切り刻んでいた。わぁ…血塗れ…
「あー、えっと…強いね。」
「創造主が作ったんだろうがよ。」
「それはそう。あ、でもその創造主ってやめてください。」
「……何故だ。」
「何だか嫌な気分になるから。」
あの女の思惑通りになったように自身の思った通りに出来たようで…なんか嫌だなぁと思っていたらマジかこいつって目で見られたら解せぬ。
「普通威張るだろうが。」
「苦手な相手と同じになりたくない。」
「傲慢になりたくないということか?」
まあそういうことになるのだろう。実際上手くいったことに影でクスクス笑っている何処ぞの聖女様を思い出した。はー、やだやだ。同じになりたくない。
「…まあいいけどよ名前は?」
「リリス。」
「おうよろしくなリリス。」
「…リリスか。いい名だ。」
まあとりあえずこれでいいだろうと安心していた私であった。
「おいゼロとか言ったかアイツを手に入れんのはオレだ。」
「リリス…あの悪魔の名と同じとは…ククッ。」
「聞いてんのかよ。」
聖女マリアは満足気に笑っていた。あの女を追い出せたと…忌々しいまでの美しい女を。だが彼女は忘れていた。この国が維持できたのは彼女の両親のおかげだということ…それと聖女としての責務を真っ当してない聖女には聖女たる資格がないことも。この時の愚か者たちは知らない。




