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民明書房刊 役に立たないネコのコトワザ図鑑   作者: ロータスシード


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ネコに真珠

民明書房刊『真価の転換―猫の眼から見た世界市場―』より抜粋

挿絵(By みてみん)

描付真珠ねこにしんじゅ

古来より、高価なものを与えても価値が解らぬ例えとして「豚に真珠」という言葉があるが、武術界および暗黒経済史において、より深遠な意味を持つのがこの**「描付真珠ねこにしんじゅ」**である。この言葉の起源は、室町時代の伝説的鑑定士にして無外流の達人、**鑑定斎かんていさい**が残した秘伝書『真贋円舞曲』に記されている。


起源は「価値変換バリュー・シフト」の秘術

当時、鑑定斎は時の権力者から預かった国宝級の真珠を、あえて飼い猫の前に転がした。側近たちが「何という無礼を!」と激昂する中、猫はその真珠を必死に追いかけ、見事な身のこなしで前足で弾き、楽しげに遊んだという。鑑定斎はこれを見て、「人間が勝手に決めた『価格』という名の呪縛を、この獣は一瞬で『実用』という名の自由へと解き放った」と感嘆した。これが、本質を見抜く極意**「描眼透視びょうがんとうし」**の始まりである。


武道における「道具の帰結ツール・エッセンス」の理

価値の完全なる読み替え: 人間が「数億円の資産」と崇める真珠も、猫にとっては「適度な弾力と摩擦係数を持つ投擲物」に過ぎない。これは現代において、数千万円のAI解析ソフトを導入した店主が、それを単なる「高性能な電卓(お釣り計算用)」として使いこなす様に酷似している。武術界ではこれを**「権威の剥奪オーソリティ・ストリップ」**と呼ぶ。


「本質」への回帰と皮肉: どんなに高邁な理論や高価なツールも、使い手がその「権威」にひざまずいているうちは、真に使いこなしているとは言えぬ。猫が真珠を転がして遊ぶ姿は、道具が「価格」という虚飾を捨て、純粋な「機能」へと回帰した瞬間であり、ある意味で最も贅沢かつ正しい道具の在り方という皮肉な真理を突いている。


絶妙なるミスマッチの効用: 前述の「金棒」が重すぎて身動きが取れなかったのに対し、真珠は猫の身体能力でも十分に制御ハンドリング可能である。つまり、「分不相応な高級品ではあるが、用途を極限まで限定・矮小化すれば、一応は日々の営みに貢献している」という、**「過剰性能の平和利用」**の状態を指す。


現代の兵法としての解釈

現代のビジネス戦場において「猫に真珠」の状態に陥った者は、周囲の「もっと有効活用しろ」という雑音を一切無視すべきである。数億円の基幹システムで「今日の献立表」を作成していたとしても、それがユーザーにとって最高に使いやすく、日々の生活を豊かにしているならば、それはもはや真珠ではなく**「最高の玩具キラー・コンテンツ」**へと昇華されたと言える。


ちなみに、江戸時代に真珠を追いかけ回して修行した猫は、後に「飛来する矢を肉球で叩き落とす」という伝説の技**「真珠弾き(しんじゅはじき)」**を編み出した。これが現代の「飛んでくる不要な広告を直感でブロックする能力」の語源になったのは、民明書房の読者にはもはや常識である。


豆知識:真珠の光沢の正体 なぜ真珠があれほど輝くのか。それは、かつて猫に転がされ続けた真珠が、猫の放つ**「野生の闘気」**を吸収し、物理的な摩擦を超えた次元で発光し始めたためである。この光を浴びた者は、一時的に「物欲」が消え、猫と一緒に遊びたくなるという強力な催眠効果キャット・ヒプノシスがあるとされている。

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