表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
民明書房刊 役に立たないネコのコトワザ図鑑   作者: ロータスシード


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/52

ネコに小判

ネコに小判ねこにこばん ― 執着なき乙女の美学


「百合城」防衛戦の後、城内にはたおれた敵兵や、味方が落とした金銀財宝が山のように残されていた。しかし、生き残った「ネコ(受けの娘)」たちは、それらの富に一切の関心を示さなかった。

挿絵(By みてみん)

猫小判ねこにこばん ― 黄金のつぶてと欲の自壊

「百合城」を辛くも守り抜いた「ネコ」の娘たちであったが、休む間もなく敵軍の増援による第二次攻城戦が開始された。兵糧は尽き、防衛用の石やつぶてすら底を突いた絶望的な状況下で、彼女たちが城壁から投げ落としたのは、皮肉にも城内に山積していた「金塊」や「金貨」であった。


1. 黄金の散布と「人欲の瓦解」

飢えと疲労に震える敵軍の兵士たちの前に、突如として天から降り注いだのは、眩いばかりの黄金の雨であった。


「ネコ」の娘たちにとって、それは単なる「重くて投げやすい石」に過ぎなかった。価値を知らぬ彼女たちは、敵兵を物理的に撲殺するための投擲物として、一切の躊躇なく財宝を投げつけたのである。

挿絵(By みてみん)

一方、物質的欲求に支配された敵兵たちは、目の前に転がる金貨を前にして、軍規を忘れ、狂ったようにそれを拾い集め始めた。指揮官がどれほど制止しようとも、兵士たちは互いに金貨を奪い合い、戦列は内側から見る影もなく崩壊(瓦解)していった。

挿絵(By みてみん)

2. 「猫に小判」がもたらした勝利

敵軍が欲望によって「ただの強欲な群衆」へと成り下がったその瞬間、城門が開き、生き残った「ネコ」たちが杓子を手に突撃した。


足元の金貨に目を奪われ、腰を屈めていた敵兵たちは、反撃する間もなく討ち取られた。

挿絵(By みてみん)

軍事史上、これほどまでに「敵の価値観を逆手に取った」戦術は他に例を見ない。彼女たちが金貨の価値を知っていたならば、これほど大胆な散布は不可能であっただろう。


この戦いは後に、**「かねに目がくらんだ者は、ネコの一撃に沈む」**という教訓となり、転じて「価値のわからぬ者に宝を与えても無駄である(=むしろ戦略兵器として使うべきである)」という、現代の皮肉な意味へと変遷していった。


3. 現代ビジネスへの教訓:マテリアル・トラップ

現代の「皿利舞さらりーまい」が、ライバル企業からの高額な引き抜き工作(小判)を鼻で笑い、自らの信念を貫いてプロジェクトを成功させる姿は、まさにこの「第二次百合城攻防戦」の再来である。


欲望に駆られて本質を見失った競合他社は、彼女たちが投げ捨てた「目先の利益」を拾い集めるうちに、自らの組織を腐敗させ、最後には「信念という名の杓子」によって市場から叩き出されるのである。


(民明書房刊『図解・中世百合城戦記 ― 黄金の雨と鉄の意志 ―』より)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ