第4話:鬼神と大魔王
前回までのあらすじ
敗北した悔しさから勝ほ師である真守に教えを乞う。それを承諾した真守は勝を育て上げることに決めた。
その際模擬戦をすることとなったがあっさりと真守が勝利するのであった
そうして真守と勝の二人となる。
「ほら。殺す気でかかってこい。俺はお前の攻撃を全て覇龍斬肆式で全て流しきる。ただ指導の際は木刀で教え込む。」
「んな無茶苦茶な・・・」
「なに。俺はお前より長生きしてるんだ。そう簡単にゃあ死なねえよ。」
「死んでも怒らないでくださいよ?」
「その鬼神の力も使ってやれよ?」
「・・・え?」
「ほら始めだ。」
急速に人間では反射できない速度で接近する。
「ほう?伍式か。移動しながらも出来るようになったか。」
と言って攻撃を流す。
「いい判断だと思うが実戦だとこれは違うな。」
瞬時に真守は木刀に切り替える。
「絶流斬拾壱式、龍驤。」
「!・・・包斬!」
「いい判断だ。ただ・・・」
攻撃は無効化される。
「漆式!無化!」
攻撃を受け止める。
「そうだ。」
「・・・そうか。伍式は奇襲技として使うのが正解・・・」
「伍式の太刀筋は比較的シンプルだ。だから反応できなくても勘で対応されてしまう。使ってる側もそれに対応できる技量を持っていなければ自らもダメージを負ってしまうんだ。」
「だからこその龍驤・・・。」
「そうだ。攻撃をある程度無効化しながら接近するこの技を使えば柔軟に戦える。・・・よし。次は接近戦だ。」
一旦1メートルほどまで近寄る。
「・・・始め!」
「拾式!火竜絶撃!」
火を纏った攻撃で最小限に近い動きで攻撃をする。
「100点満点中の98点だ。いい判断だ。ただ教えてなかったんだが極刀斬の弐式を使う手もある。」
「ごくとうざん・・・?」
「ああ。拾式の発展みたいなものだ。」
「どういう技なんです?」
「フェンシングみたいに火を纏って最小限の動きで接近戦をする絶流斬拾式とは違ってもう少し接近し、身体全体を使って敵の深くまでを斬りつける技だ。」
「高度ですね・・・。」
「これの総集型が絶流斬零式参型だ。」
「ここで参型ですか・・・。」
「ああ。」
そうして修行を開始して3ヶ月で零式を完璧に扱えるようになり、零式弐型をある程度使えるようになり、参型の動作も覚えたのだった。
そして最後の修行の日。
「今回は退魔隊のトップクラスの実力者に集まってもらった。」
「何をするんです?」
「模擬戦だ。この世界の魔王を俺が仮の状態でやる。お前たちはすべての力を持ってして俺を攻撃しろ。それで実戦で戦える状態まで一気に引き上げる。」
すると真守が一気に変化しする。
頭から二つ角が生えると体は宙へ浮き、上着が伸び重たく感じるようなものとなる。更に瞳が赤へ染まり、右に痣は現れると最後に主翼が出現する。
「ほら。始めるぞ。」
「行きますよ」
「分かってる」
晴が合羽を脱ぎ合羽をぶん回してくそ大量のウルヴァリン砲、カノン砲やらが出てきて宙を舞う。それに加え沢山の爆弾も現れる。
早瀬さんも普通は刀を1本使うのだが今回は2本使っている。
「おーおーやってるねぇ」
少し離れた高い木の上から卯月が様子を見ている。
「ふー。背中のかゆみが取れたぜ。」
ノーダメである。
「早瀬二刀流、1式睦月」
真守の首が何もされていないはずなのに斬れて落ちる。
「ざんねん。分身でした☆」
「早瀬二刀流、2式如月」
真守の翼が早瀬さんがそっぽを向いていたのにバラバラになって墜落する。
「もう少し頑張ろうぜ?さっきから残像と分身しか斬ってないじゃないか。」
「チェストーーーーーー」
雪が後ろから刀を振り下ろし脳天をかち割る。
「単調。もうちょい頑張ろうぜ?」
「全門、発射!!」
火薬を多めに入れた火縄銃を大量に取り出して真守を蜂の巣にする。
「ツボに全部あたってちょうどいいぜ。・・・連携が取れてないのが組織として一番の弱点。ほら。もうダウンしてるやつが居るぞ。」
雪が既にダウンしている。
「え〜っと、何処にしまったけ、あった。」
「遅い。」
蹴られて壁に叩きつけられ意識が飛ぶ。
「あまりこの方法は使いたく無かったんですけどね。」
早瀬さんが雪に憑依する。
「早瀬二刀流六式、栄光。」
早瀬さんが真守を二本の刀で袈裟斬りにするが二次被害で衝撃波が起き晴が頭を強打し起きる。
「さぁ。見せてやろう。・・・絶流斬の零式を。」
晴が手持ちに改造したガトリング砲を取り出して真守を穴だらけにする。
「貴様らの目は節穴か?」
「馬鹿!それは真守さんじゃない!残像だ!肆式の効果だよ!」
「分かった」
晴がガトリングを再装填・・・
「隙は命取りだ。」
地面へ叩きつけられる。
そして早瀬さんがフルスイングで真守を顔面を薪割り用の斧の峰で殴り飛ばし晴を起こす。今度ははおい直した合羽から直接ベルトで繋いでリロードの時間を無くす。
「・・・違う。これは・・・攻撃するときですらも残像を使っている・・・」
大砲にはぶどう榴弾を装填して全方位に向けて発射し真守の居場所を洗い出す。
「何処にいるんだ?」
「あははっ、ずいぶんと派手にやってるねぇ」
卯月が遠くから見ている。
「あくまでもこれは模擬戦。ただ、これでも手加減してるから本気で勝てるように工夫して戦うことだ。」
(真守さんが無理難題は言わない。つまり、かなり手加減してるけど勝てる範疇ギリギリまで落としている・・・!)
「へぇ。でも、イレギュラーな存在にどれだけ対処出来るかどうかは不明だね。」
「お前みたいなやつの事かい?」
「あははっ。僕は、イレギュラーな者の中でもまともに話の通じるやつだよ。大体はまともに会話が通じないからね。」
「ハッハッハ!そういうもんか!いやぁ。俺の知り合いみたいだなぁ!」
「?。あーーでも、僕は能力が普通じゃないか。」
「まぁ。気にしなくて良い。とと。特訓の続きをするか。」
「それじゃあ頑張ってね〜」
「さぁ。準備運動はこんなもんでいいだろう。こっからは本格的に行くぞ。」
「・・・始まる。」
勝が身構える。
「最終安全装置外して良い?」
「駄目です、あれは2次被害が大きすぎます。」
「・・・仲間を信じろ。」
「・・・絶流斬、参式。流れ龍撃!」
「ん?・・・ああ、そういうことか。」
流れ龍撃を使ってる勝の真後ろに大量に技を溜め込んだやつが後ろに並んでいた。
「8式、震電。」
「効力射、撃ぇぇぇ!!」
「いいコンビネーションだ。これを本番でもすると勝てるだろう。これを俺に使わせるとは実質俺の負けだ。・・・絶流斬拾漆式弐型、攻撃反転。」
「ゑ?」
全員の攻撃を全て反転させる。
「「ギャーーーーーーーー」」
「ん〜、やっぱ見えないや。あの人の内側。真っ黒で何も見えない。あの人、本当に稲荷神なのかな。」
卯月が早瀬さんを遠くから見ている。
「・・・ふぅ。これで特訓の工程はすべて終わりだ。」
真守の姿が完全にもとに戻る。
勝と晴と雪はふっとばされて木に引っ掛っている。
「大人気なかったな!」
笑いながらそう言う。
「理不尽にもほどがある。榴弾痛い。」
晴がまだ地面に倒れ込んでダウンしている。
「これでも力はセーブしてたんだがな。」
「あれ、何が起きてっ・・・・・・っ!」
雪が反動で全身筋肉痛になる。
「ほら範囲低回復魔法。」
全員のダメージが回復していく。
次回、なんで実力隠しているんですか!?のキャラクター多数登場。