第3話:強敵と戦って変わったもの。
アンフィニ祐です。
一気に進めますよ!
ということであらすじ。
初戦闘を経て敵の幹部が現れる。
彼らは四魔天と名乗り、攻撃を仕掛けられ、完膚なく叩きのめされる。
それを目の当たりにした一行はその猛攻を前にして意識を失うのだった。
早瀬さんが全員を心肺蘇生する。
「・・・ガッハァ!」
「起きましたか。」
早瀬さんが雪に人工呼吸をすると早瀬さんのエグい肺活量で一気に覚醒する。
「ゲッホ、ゲッホ、ゴハッ、えっ何今の肺が痛いんだけど」
「この感覚・・・肺に水がいっぱいだったのか・・・?」
※ニー・ドロップで早瀬さんが水を出したが肋が2本折れた。
「にしても風魔天・・・あれは本気ではなかったんだろう。もっと力が必要か・・・」
そうして力をつけるために修行を積み始めた。
「真守さん・・・貴方の言った意味がわかったよ・・・!」
《これじゃあ本当に強いやつには勝てない。ただ、絶流斬を自分のものにしろ。そうすれば自分では倒せないと思えるような奴も倒せる。》
「俺は・・・やることが決まった。」
すると勝は木刀を持って何処かへ行く。
「夕飯までには帰って来てきださいね〜。」
ただ、数週間帰ってこなかった。
「只今、蝦夷より帰って来ました。」
誰かが対魔隊の拠点に入ってくる。
「どちら様ですか?」
龍造が聞く。
「おかえりなさい、蝦夷はどうでしたか?」
「大変だった、雪の量がおかしいし玄関開けたら雪が流れ込んでくるわで散々だったよ。」
「あのー・・・誰なんです?」
「私は『晴』、対魔隊の遠征隊員(1人)だよ。」
「遠征・・・お疲れ様です。何処へ行っていたんですか?」
「蝦夷、琉球、江戸、陸奥、加賀、南蛮とかかな。まぁ、私の場合ほぼ一瞬で着くけどね。」
「それはすごいですね・・・あ。申し遅れた。俺の名前は片羽龍造。最近武器を作る鍛冶師として入隊した。」
龍造が自己紹介する。丁寧語を外して。
「雪です、宜しくお願いします。」
「薬を作ってる薬袋菊よ。よろしく。」
「もう一人居るんだがちょっとここには居ないんだ。」
「そうですか。」
「晴さんは、退魔隊の中で私の次に強いのよ。」
早瀬さんが料理を作りながら言う。
その直後、森の方から枝が巻き上がっていた。
「絶流斬、壱式!火竜絶撃!」
真剣を使って技を繰り出す。火を纏った攻撃技は見事なものだと言える。
「絶流斬、拾陸式!ガハッ。」
吐血し、口を押さえて膝をつく。
「やはり弐型系は厳しい・・・」
「あまり無茶はいけないよ」
晴が道中合羽から手拭を取り出し勝に渡す。
「弐型は200回に1回は成功するんですよ。成功したのは21回だったかな。」
「4386回か〜今ので。」
「・・・ええ。まさか来てくれるとは。貴方が。」
「お前が零式を極めようとするとは思わなかったぜ。おまけに弐型を使おうともするとはなぁ。1週間で計400回。命に関係する1日100回、または体に負担のかかる領域になっていないのは良いことだと思うぞ〜。」
「ええ。使える範囲で使うだけですから。」
「・・・ただ。お前が本当に覚悟を決めるのであれば弐型を極めたその先までを教えようとは思っているんだがなぁ。」
「その先?」
「絶流斬、零式参型と弐型と参型を組み合わせた零式肆型。肆型だけは使わないでほしいと思っているんだよなぁ。俺は教えんぞ?」
「・・・いつか覚悟できた時に教えてください・・・真守さん。」
「・・・ヘッ。いいだろう。参型までなら教えてやる。」
「ありがとうございます。」
それは黒い服の上に顔の頬の横まである襟を持ち、丈は足まで近い上着を身に纏い腰には日本刀を纏っている人間だった。
「・・・ん?アンタは?」
物陰から晴が様子を伺っている。
「そんな身構えなくてもいいんだぜ?」
「君は一体何者なんだい?」
「勝に絶流斬を伝授した張本人って言えばいいか?」
「そうゆうことか」
「零式もかなり扱えている。完璧の領域まであと一息ってとこだ。」
「へぇ〜、そうなんだ。模擬戦やってみる?」
「人間と神がねぇ。無理無理。」
笑いを含んだ声で言いつつ、一発で一言も言っていないのに神と言い当てる。
「正確に言うと元祟り神だけどね。「八岐の大蛇」しってるでしょ?」
晴の体には素戔嗚にバラバラにされた跡が残っている。
「いや知らん。なんやそれ。」
晴が日本神話の本を合羽から取り出す。
「いえ結構ですー。」
ニッコニコの笑顔で断る。
「あっそう」
晴が合羽の中にしまう。
「で、やるの、やらないの?」
「今俺は勝に稽古をつけていたんだが俺の処理速度PS2レベルなの分かってます?」
「ぴーえすつー?」
(あ。やべ。2000年初期のゲーム機出しちまったぜ。多分あいつが居たら蹴り飛ばされるんだろうなあ。)
晴が火縄銃を投げると何故か宙に浮いた。
「何をしたいんだよ。」
呆れつつ聞く。
「私の戦闘方法は戦闘中は無数の火縄銃を一気に出現させて一発撃つ毎に使い捨てて戦うか、全方位攻撃で戦う感じかな。あと手榴弾とかも使うかな」
「もったいないったらありゃしない。」
「因みに火縄銃は戦闘後に回収するよ、じゃなきゃ早瀬さんに怒られるからね。」
「それじゃあやるって事は確定か。」
コルト・パイソンを懐から出す。
晴の周りには15本ほど火縄銃が浮遊している。
撃鉄を引き
「始めるんだろ?」
と微笑みながら銃口を突きつける。
「勿論。」
火縄銃の銃口が全部真守に向く。
「名乗り忘れていたな。俺の名前は古神真守だ。」
その3秒後、いきなり戦闘は開始する。
晴が手榴弾での牽制からの火縄銃の一斉砲火を浴びせる。
ただ、手榴弾は38スペシャル弾で弾き、一斉砲火を掻い潜って懐へ接近する。
そして晴が真守を巴投げで投げ飛ばしてからの真守に付けた爆弾を爆破する。
「絶流斬、膝式。無化。」
攻撃は無効化される。
「でりゃっ!!」
手榴弾を投げてからそれを火縄銃で撃って破片手榴弾の要領でダメージを与える。
「ほいさ。」
連続で銃を撃つ。5発だが。
「弾切れか。」
晴が爆導索を取り出して真守を巻きつけ爆破する。
「こんな独特な奴はそうそういねーよ。・・・面白いッ!」
しかし、煙幕で全く持って見えない。
「絶流斬拾伍式、暗視斬!」
しかし、銃と早瀬さんの反応しか見当たらない。
「ガッツリ分かりやすいのなんだ。」
「1式2型、隼。」
上空から刀の代わりに火縄銃の先を真守に突き刺そうとする。
「ほらそこに居た。気配消しても無駄なんだから。」
人差し指と中指で挟んで止める。真守の能力の空間探知でバレていたのだ。
「絶流斬、拾肆式クロス壱式参型、必中の瞬撃の太刀。」
「おっふ」
縫合された所が斬れて体が真っ二つになる。
「やっば早瀬さんに怒られる」
「見てましたよ」
「あっ」
※気配を消して堂々と立っていた。
「はいはい、縫合しましょうね〜」
早瀬さんが上半身と下半身を抱えて持って帰る。
「・・・何やりたかったんかわからんが勝。今の見たな?」
「・・・ああ。知らない技の祭りのような気しかしなかったが。あと、なんで真っ二つになっても死なないのあの人。」
「真っ二つ程度じゃ死なないだろ。ほら、今の技をお前も扱うんだよ。弐型までの技しか使ってないから。参型使ってないから死んでないんだよあの人は。」
少し考え込んでハッと思い出したように言う。
「そうだ。実体なかったり、概念的存在だったら弐型〜肆型は効果ないんだったな。そのための伍型があるんだよ。」
「え。伍型⁉知らないんだが⁉」
「構想だけで俺も使えないからな。」
「へぇ、それってどんなの?」
「まぁ、使ったら俺みたいなTHE・最強でーす!みたいな人でも反動で瀕死になりかねない感じではないかもしれんけど、まぁいいのいいの。モンスター系統の何かが相手でもこんなこと言って意味ないからイーノイーノ。」
「てか、誰?」
「僕は何処にでも居て何処にも居ない存在、自分や他人が自分を認識できる限り何処にでも存在できるってとこかな。」
δより大人らしくなった感じで、体の各部が大きくなっている。
※つまりδの上位互換である。
「うん。弐〜肆が通用しない奴だなこいつ。」
「いや不味いじゃねーか。」
「まぁ俺はお前に伝授したら帰るから問題なし。※こいつは絶対に来れないので問題なし!」
「俺達は問題ありなんだが。」
「じゃあ意地でもボコれというのか?」
「僕には実体攻撃は全く持って意味ないよ」
気づいたら勝の後ろに居て肩に手を置いていた。※手遅れ
「・・・まぁ弐型はなんとか効果あるかもな。まぁ・・・悪いやつじゃないから良いでしょ!」
「僕は悪い奴じゃないよ」
「コピーせんでええやろうて。」
(・・・和んだ⁉)
勝がポカーンとしているうちになんか和んでいることに驚愕する。
「そういえば名前って」
「僕の名前は宮丘 卯月だよ。」
後半部分が上手く聞き取れ無かった。
「名乗る気がないんかい。まあいい、勝。修行の続きだ。よそ者はとっとと帰れ。」
「え?・・・あっああ。分かった。」
この真守、なんで実力隠しているんですか!?本編後の真守です。