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初老の新人

 ロビーに入る佐藤であったが防具袋を担ぐ男達が開く時間を待っており、てっきりせいぜい2人で軽くやるつもりであったので長岡君を周りの人たちから浮かないようにしつつ探した。

 

 トイレに行くふりをして探したり、自販機を求めるふりをして探したりしたところ長岡君の防具袋が見つかった。


近くにまだいるかもしれないから探しているときいたことのある若々しい声がした。


「佐藤さんもトビジョーやってるんですね」


振り向くとしばしば試合をしていた山笠であり、似たような宙ぶらりんにされた境遇だったようで互いにすがりつきあった。


「なんたって、怪我人が出過ぎだからトビジョーの方にしろって上が言ってきたからさ。移行準備でやって来いと。」


愚痴話に花を咲かせていると長岡がようやく来て会員の面々に紹介され、山笠と共に型番の違う防具を身に着けて練習に参加した。


 技練習は共通していることが多いが、試合の展開は投げや掴みがないために早くこの初老の新人には堪えるものがあった。


西日に照らされながら帰ってから佐藤は防具を軽く陰干しして乾かしたあと、倉庫の埃の積もった棚のいちばん下のほうに入れてしまったが、日を何回かまたいでも武器だけは取り出しやすい場所に置いたままであった。

好評なら復活します。

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