12 騒乱
ネコリさんとストリーケさん、
現在、巡回司法省アルセリア王都支部にて拘束中。
いや、捕縛されているとかでは無く、
むしろエルサニア関連からの保護を目的としての施設暮らし。
一応、罪状は『国家騒乱罪』
デマや悪意ある情報を故意に流して国民を騒乱させた者への罪状、だそうですが、
ネコリさんたちには当てはまらないですよね。
まさか異世界で、"法整備が追いつかない問題"しちゃうとは。
ただ、当てはまらないからといって無罪放免ともいかず、
司法省でも対処に困っている模様。
で、俺たちに白羽の矢。
つまり、家族ぐるみで保護観察的な付き添い人。
あー、ヤバいかも。
主にストリーケさんが……
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もふもふもふもふ
「ストリーケさん、大好きっ」
ちょっと、リシェルちゃん、
もう少し手加減してあげて。
ゴメンね、ストリーケさん、
うちの子たち、もふもふに飢えてるんですよ。
すんすんすん
「ストリーケさん、いい匂い……」
あー、ルシェリちゃんも、ほどほどにお願い。
そんなにくんくんされると、ストリーケさんも困っちゃうよ。
ぷにぷに
『肉球、気持ちいい……』
スーちゃんも、それくらいにしてあげて。
ってか、俺的にはスーちゃんのぷにぷに感も、負けず劣らず……
「すみません、ストリーケさん、ネコリさん」
「うちの子たち、最近は知り合いのねこさんからお預けばかりだったもので……」
あー、確かに、マーリエラさんの仰るとおり。
ここしばらく、リリコーネさんとは全然触れ合えてなかったからね。
でも、みんなちょっとやり過ぎじゃないかな。
このままだと、ストリーケさんのストレスが……
『熟睡、してるけど』
ほえ?
ホントだ、気持ち良さそうに熟睡なさっておられる……
「リーケさんは、安心出来る相手ならスキンシップも嫌がりませんよ」
おや、そうなんですか。
でも、ネコリさんはそう仰いますが、
俺、さっきモフろうとして思いっきり引っかかれたんですけど。
えーと、もしかして、
異性との接触はNG。
ってかセクハラ禁止……




