第十三話:『残した連中があまりにもなのであった』
「さぁさぁ、魔法を保ちなー!」
「ぐぬぬぬ…!」
「むむむ…っ」
コンロルとフィーナが手のひらに黒い煙を一定の量を保って放つ
それの嫌がらせにガスティアが細かな光の玉を出したり消したりして
闇の量を減らそうとする。
「気をつけな~、減ったり増えたりしたらアウツだぜ
しっかり保ちな、そうしないと意味ないからな」
コンロルの『人形生息圏』で半減する魔法能力をカバーする為に
簡単な魔法とはいえゆっくりと一定以上の出力で保させる事で
魔力を放出する器官を育てる狙いだ。
「…ぐぅ、結構辛いなコレ」
「こちらも体の節々が痛いです」
「魔力で稼働するフィーナちゃんには辛いだろうなぁ
でも、魔力に関しちゃ辛い方が効くもんさ」
「やってるなぁ…」
俺も隣で眺めていた、参加しようかと思ったが
「無限なのに意味ないっての
やるとしてもお前の出力限界増やすのは無理がある」
まぁまだ自分自身限界出力わかんねーからな。
「俺もどうしたもんかなぁ~…」
二人の魔法の練度は低くない
むしろ同一の魂であるが故に上達具合は
ある意味二倍あるかもしれないな。
「んじゃカルネは闇増やせ、少なめにな~」
そう言われたのでなんとなく指先から闇をふわふわ増やす
まぁこうやるだけでも手持ち無沙汰感なくなるからいいや。
「ぐぬぬ…ぬおー!」
コンロルの面が真っ赤だ、まぁだろうな
でもこれでも保ててるのは良く出来てるとおもう
自分でこういう魔法を練り上げる辺り優秀だなぁ。
「私は慣れてきましたよ」
「何!?ぐぬぬぬ…」
こうして、シンプルな訓練が
ガスティアの元続いた…。
■
フィーナもコンロルも中々に優秀な物で
魔法を保つ事、連続で使うこと
複数使わせたりなどを繰り返したが
何とか耐えきって見せた。
「フーッ…フーッ…」
「あはは…お疲れ様です」
「フィーナの方は全然疲れてねぇんだな」
「まぁ魂の分割ってもコアはコンロルの方だしね
魔力が尽きれば補給するシステムってわけよ」
「成程、通りでコンロルは疲れ切ってる訳だ」
疲れ切ってるコンロルを横に
じっくりと鍛えた魔力パスや器官が反映されたのか
フィーナの姿は綺麗かつ、生気に溢れていた。
「中々の結果が出ましたね、私の身体も相当丈夫になりましたし」
「そうみたいだなぁ…」
ガスティアもご満悦といった顔だ、大分いじめてたしな…。
「はぁ…やっと呼吸が落ち着いてきた」
「うむ、良いぞ」
「これで僕もやっと図書館が…」
「いや、明日からもやるぞ」
「え?」
「そりゃあお前、今日だけで何とかなるわけないじゃろ
明日には無理に広げた器官は縮まってくし
定着させるんだよ!」
「クソァ!」
「頑張りましょうね、コンロル」
良い笑顔してんなガスティア。
「まぁ、お前もしっかりやってくれるなら
ここからの中央組も安心だよ」
「…過半数は真面目になるはずだしな」
「残りはペンドラゴンとリアスかぁ」
「私視点リアスはまぁともかく
ペンドラゴンは面白いぞ」
「ほう」
「確かにアレ魔法は使えないからな」
「マジかぁ…」
魔法が使えないヤツと
怪しい商人そのもの。
ここから先は一筋縄ではいかなさそうだ…。
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