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第十一話:『この宰相大丈夫なの??ねぇ??』

わけのわからない内定を頂いた後

二人の鍛錬を終えて帰る事になった俺は

付いてくるガストに悩まされていた。


「…あの、うちに来られても困るんだが」

「だがね君、私は宰相だぞ」

「まだ王ですらねぇだろうがこっちは!

 気が早えよ!」

「そんなに気になるかい」

「超有名人の顔のおじさん引き連れるのはなぁ…?」


シャルベデ・ガストの野郎は軽いが

マジで古代の大賢者で非常にヤバい人間だ

それを連れ歩くのはあまり…というか相当いい気分では無い。


「んじゃあそうだ」

「ん?」

「同年代ならよろし」

「ん??」

「『変身(メタモル)』」


そう唱えるとガストの肉体が縮んでいく

その姿はまるで…まるで…少女では?


「どうかな?可愛かろう」

「…ええ…」

「旧い主君の姿を真似した

 いいだろう?」

「…はぁ」

「ま、いっそこのままあの学園に忍び込むのが良かろうな

 そのほうが分かり易い」

「おいコラお前」


とんとん拍子で話しを進めるガストに困るが

ここまでやったら止まらんだろう…全く。


「そーいや、お前の妹もいい適性あるんじゃないのか?」

「サレナの事か…確かにサレナも無適性だけど」

「へぇへぇ、いずれ見に行きたい所だね」

「お前を妹と会わしたくないぞ俺」


ががーんと口にしてショックそうな顔をするが

元の顔も分かってると可愛らしくねぇ。


「さて、じゃあ私は賢者らしく小細工してくるかァー!」

「何する気だよ…」


ノリノリで飛んでいく何とも言えない後ろ姿

マジでコイツ大丈夫なのか

もう俺の中で伝説の御伽の株はドン底だ。





朝が来て、手紙を受け取る

俺の日課の妹との文通だ

サレナの方では差別意識の殆ど無い学校に居る為

あまり心配はしていないが、兄としてそれ以外にも心配事はある

昔引っ越した時もサレナメッチャ取り乱したからなぁ…。


「でも、元気そうで良かった」


幾つも詰められた写真とメッセージを読む

「そっちに行きたいです」「元気ですか?」

「また一緒に暮らしましょう」

うん、元気そうで良かった。


さて登校しよう、イザナミとレリアが気になるし

…なんて考えながら進むと、騒ぎ声が聞こえる。


「お前みたいな無能なガキが今の時期に入るなんて

 どうせコネだろ!」

「うわぁーん…貴族のお兄さんが打ったし蹴ったし

 犯罪予告してるぅ!」

「ちょ、なんだお前!いや待って!!」


見覚えあるガキと、玩具にされるトリアス

なーにやってんだお前…。


「さいてー」「貴族として恥ずかしくないのかしら」「下劣」

「ち、ちが、俺は…」

「最低なお兄さんだよほんと」


しかし、まぁ酷いやり口だ

あの生徒全部幻覚だろ

…だなんて思ってたら近づいてきた。


「カルネさ~ん!あの貴族にいじめられました!」

「…ええ…???」

「まぁただの暇つぶしだよ、気にしなくていいとも」コソリ

「悪趣味すぎんだろ…」コソリ

「セクハラしたほうが悪いのさ」コソリ


正直言って可哀想だなぁと思う斬りは無いが

如何せんやりすぎじゃないかと心配なのだ。


「さてさて、行こうか

 家臣とか探すだろ」

「探さねぇよ」


大丈夫か本当に。

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