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転生したら猫パンチだった件  作者: ぷれみあむ猫パンチ
プロローグ スーパーヒーローモコネコ!
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第七話 ウミウシのトライデント

 ヤギイヌとの死闘も無事終わり、モコネコは平和なひと時を過ごしていました。


「ふー、将来への資金はできたけど、当分は働かないとな……。

うーん、もうちょっと寝るか……」


しかし、事件は突然に降りかかったのです。


「ハーイ! アンタがモコネコ? 

ヤギイヌとかいう老い耄れを倒したくらいで、粋がってるんじゃないよ! 

今度は、アタイを倒してごらん!」


モコネコは、ウミウシを見て驚いた。


「ヒャー、なんてナイスバディ! 

こんなに大きい身体じゃ、乳の量もすごいんでしょうね……。

あなた様のお名前は?」


「ふん、煽てたって無駄だよ! 

アタイの名前は、ウミウシっていうんだ。

お近づきの印に、アタイの乳を飲んでみるかい?」


「ええ、良いんですか? やはり胸が大きいと器も違いますね。では、遠慮なく!」


 モコネコは、ウミウシの乳をガブガブと飲み始めた。


しかし、一分ほどで異変を感じ始めた。


「くっ、お腹が……、ゴロゴロ鳴ってる。

牛乳を子猫に飲ませちゃ駄目だったんだ……。

はっ、ま、ましゃか……」


「そう、そのまさか! アンタにワザとこの乳を飲ませ、動きを止めるためにね……。

その間に、アタイがアンタの大好きな人間を血祭りにする罠を張るのさ! 


動けるようになったら、人間共を助けてやるんだね! 

さもないと、人間は大変な事になるよ、モフフフ」


ウミウシはそう言って、どこかへ行ってしまった。


「くっ、しまった! 

まあ、人間なんて基本どうでもいいし、一日してから活動を始めるとしますか……。

ムニャムニャ……」


 一日してモコネコが起きると、近くの町は大変な事になっていた。


「くっ、周囲の町で、慟哭と呻きが聞こえる! いったいどうなってしまったんだ!」


モコネコが空を飛び始めると、ウミウシが近付いてきた。


「やあ、お目覚めかい? アタイがこの辺一帯に罠を張ったのさ! 

この町にかけられた三種類の罠をすべて解決したら、アンタと戦ってやるよ!」


 モコネコは、町の人々の声を聞き、激しく反応した。


「うーん、オイラが泣き叫ぶ人間の声が好きでこんな罠を仕掛けるなんて、オイラのことを知り尽くしている。ああ、惚れてしまいそう……」


「え? そっちが好きなの? 予想外! 

一応、ヒーローなんだから、真面目に仕事しなさい! 

年収の低い羊猫と結婚なんて、アタイはお断りだからね!」


「はーい! グラマーで可愛いメスウシと結婚するために、オイラは頑張ります!」


「キャー、イヤダ! 早く解決してよ、ダーリン♡」


 こうして、モコネコは重い腰を上げた。モコネコは、近くの町に行き、調査を開始する。


すると、近くにいた人間の男性が突然に倒れた。


「うぐぐぐ、苦しい……」


「ああ、なんて心地良い声なんだ……。

ドSのオイラには、まるで鈴虫の鳴き声のようだ。


心が落ち着く……。

おっと、トリップしてる場合じゃない、すぐに助けなければ……」


 モコネコは、男性の症状を確認する。


「ふーむ、これはグレープフルーツジュースと薬による相互作用だな! 

飲み合わせにより、薬が効かなかったり、効き過ぎたりして、体に悪影響が出ることがある。

おい! おっさん、助けてやるから有り金を全部だしな!」


男性は気絶しているので、モコネコは財布からお金を抜き取った。


そして、メアリー先生に電話をする。


メアリー先生は、適切な処置をモコネコに教え、モコネコはそれを行う。


「ふん、適切な処置はして、救急車は呼んでやったぜ! 

これから薬を飲む時は、薬剤師に相談するんだな。


グレープフルーツ、ハーブ、ナツミカン、イヨカン、ハッサク、キンカンなどに注意するがいい。

蜜柑、レモン、オレンジなどは大丈夫だ。


では、短い残りの人生をせいぜい楽しむがいい! 

偶には、息子やその妻、奥さんなどに感謝の言葉を述べることだな。

人生が変わって見えるぜ!」


モコネコは、男性が救急車に運ばれるのを見届けると、クールに飛び去って行った。


そして、ウミウシはモコネコに近づいてきた。


 「モー、アタイの罠を一つクリアしたくらいで、安心するんじゃないよ! 

罠は後、二種類あるんだ。まだまだ人間は、ピンチだということを忘れるな!」


「ヤッター! まだ後、二種類もあるのか!

しかし、どうやって人間にグレープフルーツを飲ませたんだ? ま、ましゃか……」


「そう、そのまさか! アタイの特殊能力は、水を別の液体に変えることができるのさ。

このドライデントの能力でね!」


「ニャーン、グラマーなだけじゃなく、そんな多彩な事ができる能力があるなんて……」


「さあ、人間から更に金を毟り取るんだろ!

早く助けに行きなよ!」


「イッエ―イ!」


こうして、ウミウシの登場により、人類は更なる危機に直面していた。


モコネコは、この強敵を倒し、人間に平和をもたらすことができるのだろうか?

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