第十一話 過激化する街の甘い罠
モコネコは、問題の場所へと辿り着いた。
カルガモの誘導により、モコネコは女子高生を見付けることができた。
「ふーむ、これはキノコを食べてしまった自然毒だな。
大方、友達がいたずらで食べさせたのだろう。
激しい腹痛、下痢、言葉の障害、目の障害、しびれ、幻覚などが出ている。
早く、大量のぬるま湯を飲ませて、食べた物を吐かせるんだ!
そして、細かくすりつぶした炭を水と一緒に飲ませて、早く病院に運ぶんだ!」
モコネコは、ぬるま湯の代わりになるような物を飲ませ、細かくすりつぶした炭を水と一緒に飲ませた。
そして、救急車を呼んだ。
モコネコの適切な処置により、女子高生の命は助けられた。
「ふー、オイラのオシッコが役に立って良かったぜ!
応急処置が良かったから助かるだろう!」
「わー、モコネコさん、ありがとうございます!」
カルガモの感謝の言葉に気を良くしたモコネコは、特別授業を開始し始めた。
「キノコ以外にも、朝鮮アサガオやアジサイ、スイセン、キョウチクトウ、スズランなどに毒があるから注意してね!」
「キャー、さすがはモコネコさん、カッコいいだけじゃなく、知識もすごいんですね!
アタシ、惚れてしまいそう……」
「カルガモちゃん、オイラに惚れちゃ、いけないよ! 基本、貧乳には興味ないんだ!」
モコネコは、誰かにメールを送る。
「ふっ、オイラから逃げられるとでも思ったのかな?
彼女に毒を飲ませたのは、担任の先生さ!
彼女の携帯電話を見たが、こいつのメールだけ数が異常にあった。
教師と生徒の禁断の恋とか言って燃えあがったんだろう。
しかし、オイラの目は誤魔化せなかった。
こいつが、彼女を毒殺しようとした犯人さ。
一回は脅迫してお金をせしめ、その後にブタ箱にぶち込む。
せいぜい五万から十万といったところだが、絞り取れる。
そして、さっさと警察に通報して、罪を償わせる。
厳しいようだが、これが社会のルールなんだ。
犯人もいずれは後悔して、社会のためになるよう復帰してくれるだろう!」
「キャー、そのままブタ箱に送らず、ちょっと間を空けて通報するなんて……」
「ふっ、すぐに送ったんじゃ、相手の良心が鍛えられない。
悪いと想い出した時に送るのがベストなんだ。
脅迫は一回まで、それ以上は刺される危険が増すからね!」
「うーん、このハードボイルド!」
モコネコはクールに飛び去って行った。
二日後、犯人の男性教諭はブタ箱に送られた。
「うう、モコネコさん……。この気持ちは何? もしかして……。
駄目よ、ウミウシさんがいるのに……」
カルガモは、自分の気持ちを押し殺そうと必死だった。
モコネコは、全くそのことに気付いていなかった。




