プロローグ
大和和馬はローマン帝国にラインハルトとして転成した。しかし、貴族の末端である男爵の妾の連れ子(父親不明)で生まれたが、プリン男爵の妾の母が失踪し、3歳で平民として生きることになる。ローマン帝国では王族>貴族>平民>奴隷の帝国身分制度制である。中でも、貴族と平民には個人身分があり、力の大きい貴族から上級>中級>下級貴族、平民は大平民>中平民>小平民がある。ラインハルトは身分に関係ない、スローライフな生活を目指す。
冷たい雨が降る中、東京渋谷スクランブル交差点の地面が赤色に染まっていた。
大和和馬は急に体から力が抜けて、倒れてしまった。
アレ、おかしい体が動かない。地面が冷たくて気持ち良い。周りがざわめいているのがわかるが、意識が遠のいていく・・・
次に意識が覚めたとき、あたりがまっくらであった。和馬は目をひらいても、暗くて何も見えなかった。
アレ、おかしい目が見えない。なんだか温かくて気持ち良い。歌が聞こえるが、意識が遠のいていく・・・
次に意識が覚めたとき、死ぬほどいたかった。和馬は目をひらいても、眩しくて何の見えなかった。
アレ、おかしい息ができない。なんだか苦しくなってきた。死にそう。
「パチン!」
「おんぎゃ!(痛い!)」
アレ、おかしい息ができる。イヤ、おかしくない息ができるのは正常である。そこで意識が戻った。
エ!ナニコレ!すごく体中痛いし!マジ死にそうなんですけど!目は眩しくてほとんどみえない。体はヒリヒリいたくてほとんど動けない。耳も鼻も詰まており、ヒリヒリ痛く、何も聞こえない。ヤバいあまりにも痛すぎて意識が遠のいていく・・・
「マリアンヌ様!無事お生まれになりました。元気な男の子です。」
「ロッテ!私に抱かせてちょうだい。」
「はい、マリアンヌ様!とてもかわいらしいです。」
「フフフ、男の子ならこの子の名はラインハルトがいいですね。」
「ラインハルト様ですか?良いですね。」
マリアンヌとロッテはふたりで赤ん坊を見て、笑った。
大和和馬はラインハルトとして転成し、ローマン帝国で、スローライフを目指すが、帝国社会は転生知識がどうなる未知数、しかも、摩訶不思議な力があふれている。平民はスローライフを望む。