把握
情報の把握とは全てにおいて大一級の超重要事項である。
情報とは人が生きて活動する限り生まれ続けるものである。ゆえに軍事、経営、政治、環境、社会、金融様々な分野で生存を覇権をかけ情報を集め、活用する。
そして俺も生きていくためにこの世界の情報がいるし、この国の独裁指導者である以上俺の運命はこの国と一連托生であるがためにこの国を知っておかなければならない。
それは目覚めた瞬間に考えた、そして実行し……
いや、体が動くようになって実は最初に異世界というばかりに魔法でも使えるのではないかと思いついた、これには多くの理解を得られるはずだ。
そして俺は「オープンステータス」「ファイヤーボウル」「大地よ凍てつけ」等々一通り試したわけだが何一つできなかった。
するとあの糞野郎が『魔法なんかないのに〜笑、大地よ凍てつけってハハハ、厨二病なのかなプププ』なんて言ってきやがった、一生の不覚だ、幸いにもこの屑以外には見られてないからかろうじて助かった…のか?
ゴホン
まぁできる限り早く情報収集に移ったわけだ、そして何より俺はこの国の独裁者、すなわち神にも等しい存在だ。
『はっ、御用はなんでございましょうか?』てな感じですぐに人が来るんだよ!最高じゃん!これは執事な、ちなみにこいつ(自分の体の転生以前の)の記憶は引き継いでいるから心配ない
『あの…』
「ああ、すまんが至急この国と、世界の情報や情勢が書いてある大雑把に概要が書かれているのと詳細に書かれている本や資料両方持ってきてくれないか」
『!…………はぁ…』
固まりやがった、同然だろうなこの体の前の奴は頭のできが致命的だったみたいだからな、例えばさっき言った「概要」なんて言葉も知らんぐらいには。この執事の名前さえ知らないなんて
ただ女の気をひくためにそれなりにイケメンで痩せていたという事だけは助かったよ。
地球のアジアの某国の独裁者の様な体型や髪型じゃなくて助かっ…『やめい!それ以上言うでない作者が殺されるぞ!アサシンがー、組織がー』
「馬鹿神?何を言っているんだ…?」
『ゴホン、気にするでない、しかしそれ以上は本当にダメ絶対に!』
「お、おう薬はやらんぞ」
『違うわ!』
「うそうそ、わかってるから」何だか分からんが必死だったな
まぁ話しを戻せば馬鹿で政治に関心の欠片もない、傲慢野郎がこんな事を言うんだ、15年も使えている執事が固まるのはしかたがなかろう。ましてや記憶を引き継いでいるのにこの国や世界の事がこれっぽっちも入ってないってわけがわからんのだが……
「できる限り早急にお願いしてもよろしいですか?」
『た、直ちに!失礼します』
丁寧に言い過ぎたかな?
彼はいま激しく混乱しているだろう、しかしもうしばらくの我慢をすれば俺は確信を持ってパラダイスが待っているだろう!
その後豪勢な朝飯を食ったが、いやこんな豪華な朝食どころか飯は初めてだ、食いきれなんだ!
その後、女の子のストリップダンスを見てるんだけど初めての経験で興奮したね!!!!
余は満足じゃ〜
『さっそく遊んどるんかい、先が思いやられるわ』
「何だとクソ神、これは体の以前の奴の日課で無理やりだな予定に組み込まれていたのであったのであってそのあの…」
『お主の感情が読めんでも思っとるのか?顔面がだらしないぞよワラワラ』
「うっせー!消え去れ無能野郎が何にも教えてくれねぇくせによ」
『じゃあしばらく消えておくかの、また後でなホホホホホ』
「くんじゃねー!塩でもまいてやらぁ、いやゴキブリホイホイでも設置しといてやる」
……………
「ってまたスルーかよ!」
『あ、あの』『閣下…』『ご連絡が』
っち!糞神がせっかくのしょうの最中に邪魔しやがって。
『あ、あの大総統閣下』
「!ど、どうした侍従官、すまん気づかなかった」
『な、何かを深いお考えの中申し訳ごさいません、よろしいでしょうか』
「いや、かまわんが…」普段はここで蹴飛ばして、物を投げ飛ばしていた記憶があるぞ…侍従官に毒殺でもされたらどうすんだよー!
『!!は、執事が命ぜられていたものの準備が整いましたとの事にごさいます』
こいつも慣れてるから身構えてるじゃねえか…
「そうか!連絡ご苦労何処に行けば良い?」
『そ、総統の私室の隣に準備したとの事です』
「では早速行くとしようか」
『は、ではダンサー達は待機させておきますか?』
「謝礼を渡して帰らしてよい」
『か、帰らすというのは?』
そうだ、ダンサー達はこの屋敷で囲ってたんだ!「家に帰りたき者は家に帰してよい!と、とにかく資料を見に行く!」
俺は嫌がるダンサー達を…以前の俺の記憶の前任は大層なクズ野郎だったってわけか。
『こちらの棚が簡易な資料、こちらの棚は詳細な資料でごさいます、棚の前の机にはオススメの資料でごさいます、あちらは閣下の席と机です他にご入用の物はごさいますでしょか?』
超繊細な装飾の施された机とフカフカの椅子まである、まさに俺好み!
あ、そうだ「執事さんペンと紙、そして付箋お願いできる?」
『紙とペンは机の上の箱にごさいます、付箋という物はどの様な…?』
あ、この世界に付箋はないのかな?てかペンと紙の箱豪華すぎたろ…透かし彫りの箱って!
「じゃあ、紙を細く本からはみ出ないぐらいの長さで大量にお願いできる?」
『は!もちろんにごさいます、直ちに』
いやー、俺の命令をみんな確実にすざましい速さでこなすのよ、流石俺が独裁者なだけあるもんだな。
「よっこらせと」いくらかの本や資料を選び、椅子に座って見始めた。
五分程たったところでコンコンと音がし執事さんの入室許可の求めだったので許可したら
人が1人入れるほどの木箱2ハコと、豪華な入れ物を持って入ってきた
あの木箱は何だろうか、中にはもしや刺客!
「その木箱はな、何だ?」
声が震えていたが気にしてはいけはい、気を抜けばやられるかもしr
『え?切った紙でごさいますが』
「……は?」思わず俺は木箱に駆け寄った。
中は見事までの切った紙、紙、紙、紙だった
「こんなにどうしたの?」
『人を招集して切らせました』
「……」
『何か問題でもありましたでしょうか!』
「いや、もんだいないよー」
しまった棒読になってしまった、これでは威厳も糞もない!
「ご苦労であるわざわざすまぬな、できればこれを入れておく小箱も欲しいのだが」
「…いえこの様な事など大した事ではごさいません。箱ならこちらに既に用意しております」と執事が手を叩けば後ろの1人が箱を差し出してきた。
『こちらが紙を切った付箋なる物の箱です』
箱が俺の前に来たので見てみると漆と金でできていた。さらに箱を開ければ付箋の方はいろんな色の付箋やノリまで出てきた。
この執事は俺の一言で俺の思っていた事以上のことをし、それを一流の品でそろえてきた。この様な優秀な人材がいた事を知れてよかった、必ず手に入れなければならないな…
「ありがとうございます。そこに置いといて下さい、また後で呼び出すかもしれませんのでよろしくお願いします」
『失礼いたします』と言って全員が出て行った。
脱線したかな早く作業をすすめなきゃ
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それから徹夜で作業を進め再び執事を呼びだした。
『御用でございましょうか』
「わざわざ真夜中にすまない、頼みがあるのだがえっと…執事さん大丈夫か」やはり名前が出てこなかった
『は!お任せください』
「重要な相談があるゆえ軍事、政治両方の責任者を明日の昼に来るよう連絡して欲しい」
『軍務部と政務部にですかいったい…いえ申し訳ごさいません』
「その頼みが上手くいったら明日には分かるさ」
もう朝か
「執事殿……いや、今はいいか。昼まで寝るからよろしく」名前は聞きにくいな
『は!』
〜調査報告書簡易省略版〜
報告者 グラディウス・ダン・ヴェルディ(俺)
この報告書は念のために日本語で記す
世界観:ヨーロッパ風、大砲や火縄銃がある事は確認されるが主流は弓や近接攻撃。
近年各方面に大陸や島が確認され始めたとの事だが調査は進んでいない
国名 グラディウス帝国
中央大陸の中央部に位置し、国土には半島が含まれている。
政治体制:独裁軍事国家 人口:5300万 主要産業:農業 GDP:12億3800万ダン(1ダン=1円)
現大総統(俺)から四代前が王政を打破し建国、前大総統の病床中の21年前から軍部と政治部により権力の移行と対立が進んでいる。ここ8年間に国家基盤を揺るがす争乱が12度起こっており、国力の低下が著しい。
軍事国家として隣接国と対立が近年先鋭化し常に準戦時対戦中である。
諸外国からは《大陸中央部の火種》と呼ばれ各国より経済制裁、軍事制裁の最中。
識字率:18,9% 貧困率:86% 栄養失調率:62%
上記の数字に示されるようにこの国は非常に貧しくこれは国際的に孤立してゆくに比例して悪化しているものである。改善策は実行された例は極僅かである。また栄養失調から伝染病の蔓延が例年確認されている。
これらは軍事にも影響されており、当初は優遇されていた軍兵だが、近年は困窮しており戦線に影響し始めている。
おい神様とやらよー、こんな話し聞いてねえぞこの国終わりかけじゃねえか!
『ん?呼んだー』
「おうおう、ちょうど文句が言いたかったんだよ。これはどういう事だこんな話し聞いてねぇぞ!」
『そりゃ言ってないからね♡』
以後視聴不可……
2話と3話入れ替えることになり申し訳ごさいません。