第九十八話 創価編 談判
全宇宙の支配者 クソ大和田の勝手な都合で、創価へ送られて来て4日目の夜、サッカーも良いけど 野球もしたい俺は、本物の創価学会の会長に、金属バットを買わせてくれと、談判します。そして、喧嘩では金属バットを使用しない事と、買うためのハードルが設けられます。
時代は、多分 昭和の末期、俺 東 清二は 創価小学校にて、小5の春を迎えている。本来なら、小平市立第三小学校にて、小4になるところだった。ただし 俺には宿敵が居て、そいつが全宇宙の支配者 クソ大和田という名の、糞みたいな野郎を省略して、糞野郎だ。俺の称号が、活動を休止しているが、幸福の王子。クソ大和田は、不幸の王様だ。この失敗と間違いしかしない 不幸の王様は、行くとこ行くとこ 不幸にする。勿論、俺の やっとたどり着いた、出来れば回避したかった、この東 清二としての最後の最後の人生にも、不幸の王様 クソ大和田は、がっつり関与している。俺が幸せになれることもないし、そうなればバブル崩壊どころじゃ済まないし、幸せな人間が 見当たらない世界と成っていく。日本が、災害大国に成ったりね。
知らない人も 多いかもしれないが、この世には まぁあの世にも、念能力というものが存在し、俺は12歳に成れば 念能力者になる筈だった。俺が厳しい試練を乗り越え、尚且つ ために溜めた念能力なので、この2回目の東 清二としての人生で、キチンと念能力者に成ったら、不死身の全宇宙の支配者 クソ大和田を完全に消せる。その為に、対 念能力者との戦いも、勝ち続けてきた。俺が12歳になり 念能力者に成る事を怖れた クソ大和田は、色々な場所へと俺を送り込み、時間稼ぎをしていた。そして 送り込まれる先の選択肢の、最後から二番目の場所が、創価小学校と そのサッカー部の寮だった。送られて4日目の夕方、俺は サッカー部の練習とキャッチボールの指導を、終えたところだ。因みに、クソ大和田は、答えを知ってからしか動かないので、送られる先の選択肢として 創価がある事を知っていた クソ大和田は、息子と松崎という クソ大和田の側の人間を、俺より一学年上の先輩として、配置してある。勿論、両方とも糞野郎なので、一緒にやっていける者が居らず、創価小学校のサッカー部の小6は、クソ大和田の息子と松崎の2名だけだ。
ただし、クソ大和田には 大和田の側の人間たちがいるように、俺にも 選抜された俺の側の人間たちがいる。創価には、小5の鈴木 史郎と、その母親で 渋川剛気のカミさんが、存在していた。その二人とも、俺の側の人間たちだった。俺は、俺の側の人間たちとは戦わないし、上手くもやっていけるので すぐに打ち解けた。剛ちゃんの嫁には、試されもしたけど。そんで、創価へ送られてきて4日目、小6の糞野郎2人と 揉めながら風呂に入り、夕食を食べた。
創価学会の会長は、サッカー部の寮に夜に到着するので、夕食のあと皿洗いを済ませれば、少し時間がある。小5のみんなは、ここぞとばかりに かくれんぼをしているが、サッカー部の寮の見取り図を把握した俺は、かくれんぼに参加はしない。かつて、最高硬度を誇るダイヤモンドを、何で 削るか?という難問の出された 小部屋で、史郎の母親と雑談をしている。分かった事は、創価には金がない。創価小学校のサッカー部の寮の子供たちは、生活保護を適用させ なんとか、やり繰りしているそうだ。お小遣いは、小学生が 月1万円、中学生が月2万円、高校生は月3万円だそうだ。
〈俺が前に暮らしていた、忌まわれし呪われた児童養護施設 東京サレジオ学園は、お小遣いが 小学生だと千円ちょっと、中学生で三千円、高校生で五千円だったので、生活保護が適用された子供よりも 小遣いが少ないって、どんだけ 東京サレジオ学園は、資金力がないんだよ。正に、忌まわれし呪われた児童養護施設だ》
と、夜になり 創価学会の会長と奥さんが、寮に到着したみたいだ。小5と小6の子供はみんな、大部屋へと集められる。俺の隣には、小5の鈴木 史郎が居て、寮の世話人をしている 史郎の母親も、少し離れた所に 座っている。
創価学会について、決まった事が話され、その上で 創価学会の会長に「今日の皇太子殿下は、いかが過ごされましたか?」と聞かれる。
「授業をサボって 野球用品を買いに行き、授業をサボって キャッチボールをした。学校には、少しは顔を出したけど。創価の会長、サッカーもいいけど 野球もしたい。歴代 メジャーリーガーや、プロ野球選手の捕手でも 捕れなかった俺の全力のボールを、史郎は いとも簡単に捕れる。史郎にとって、野球のキャッチャーは天職だ。小5のFWのヒマ部の2人も、十二分に野球ができる。もう、キャッチボールは覚えた。なので、金属バットを買わせてくれ。野球以外には使わないと、約束するから」と俺。
「金属バットですか…。別に 買っても構いませんが、武器にもなりますし…。」と、創価の会長。
「条件を出してくれ。ハードルを越えたら、買わせてくれ。担任で監督の男から、明日 明後日と、サッカーの練習試合があるらしい。その2試合とも、俺が3点以上得点し ハットトリックを達成したら、金属バットを買わせてくれ。創価のサッカー部の守備陣は鉄壁でも、攻撃陣がザルだったからね。この条件で、どうだい?」と俺。
「条件を追加しても、いいですか?」と創価の会長。
「ああ」と俺。
「皇太子殿下が練習試合で、レッドカードをもらわないこと。イエローカードまでなら、もらってもいいです。幾ら点を取れるかよりも、皇太子殿下が 今のまま変わらないことが、私にとっても 創価学会にとっても、大事です」と創価の会長。
「了解。2試合とも、ハットトリックを達成する。レッドカードは、もらわない。この二点を、達成出来たら 金属バット入手で、いいんだな?」と俺。
「はい。得点を重ねるよりも、反則をしないことの方が、大事です」と創価の会長。
「了解。基本、俺はスポーツでは、ルールを知らなかった以外で、反則はしないんだけどな。スポーツでは駆け引きもするけど、人生では駆け引きはしないしね」と俺。
「会長!清二の何が、ダメなんだ?勉強も出来る サッカーも上手い 野球も出来る、オマケにケンカも強い。正しいことを正しく言って、正しく行う。どこも、ダメなところなんて ないぞ」と史郎。
「私も、そう思います!史郎と、上手くやっていける子供がいるなんて!今まで そんな子、1人もいませんでした」と、史郎の母親。
「私も。皇太子殿下が、創価小学校へ来て以来、世間の創価学会を見る目が、良い方へ変わりました。単なる 新興宗教と、思われずに済むようになりました」と、創価の会長のカミさん。
「確かに、それはそうです。皇太子殿下が、今のまま 変わられないことが、あるのでしょうか?もし あるとすれば、私にとっても 創価にとっても、最高なのですが」と創価の会長。
「うん、さっき史郎が言っていた通り、正しいことを正しく言って 正しく行うに、間違いはないよ。諸刃の剣か…。創価の会長の言う それが、何を指しているのかが、分かればいいんだけどな。俺が間違うとしたら、酒にタバコに女 あとは万引きぐらいかな。このサッカー部の寮は、小遣いが多いので 万引きはしないだろうしね。喧嘩も、必要最低限しかしない。少なくても、戦う理由がないとね」と俺。
「皇太子殿下!出来ることなら、今のまま 変わらない皇太子殿下で、いてください」と創価の会長。
「分かってる。金属バットを、入手しないといけないからね。俺は、変わらないよ」と俺。
翌日の金曜日、サッカーの練習試合があり、この日の創価学会 会長の、為になる話と話し合いは、これで終わった。
《創価か。そういえば、2017/09/02今現在 本物の創価学会の会長は、何処で何をしているのだろう?一回り若い、謙虚で 信じ込みやすいカミさんは、元気にしているのだろうか?2017/09/02今現在の東 清二として、無駄に2回目の最低最悪の人生を送る俺は、何をやってるんだ俺は?ただのアホじゃねえか、と思いながら この最後の最後の人生が、とっとと終わるように願っている。この人生は、殺されても終わらず、自殺しても無駄だった。だけど、何とか 全宇宙の支配者 クソ大和田も、大和田の側の人間たちも居ない場所へと、たどり着いた。待ってろ、俺の宝物 ピノコ・ナディア・哀姫!もう 最後の最後まで来た。何処かへ送り込まれることも、時間が操作されることもない。次に カナ吉に逢えたら、哀姫の望む通り ずっと一緒に居られる。俺が 俺にとっての本当の自分、大天使長 ドン・リュシフェルに成れたら、俺たちには 汚れを知らない穢れを知らない、天上界が待ってる。もう、あとは念能力だけなんだけどな。念能力さえ復活すれば、このゴミみたいな糞みたいな時代を、簡単に変えられるのに。最低限 糞野郎と糞女の、居ない世界へとね》
こうして ハードルは設けられたが、ハードルを超えられれば、金属バットを買う許可をもらえた。護身用に持つならともかく、金属バットを喧嘩に使えば、余程の大義名分がないと 野球界を永久追放なので、そういえば 俺は、過去にも前世にも 金属バットを喧嘩に使うことはしていない。木刀や真剣なら、使った喧嘩は大いにあるけど。敵が、武器を持っていればね。次回の話は、創価へ来て 初めてのサッカーの練習試合。土曜日と日曜日に組まれてる 練習試合で、俺は両試合とも ハットトリックを、達成出来るかの話です。さて、どうなることやら。以上。
読んで頂き、どうもありがとうございました。宜しければ、続編も 楽しみにしてくれると、嬉しいです。それでは!