第八十八話 創価小学校とサッカー部
創価小学校へ転入手続きをし、俺が皇位継承権を持っているため、大規模なクラス替えがあり、創価小学校にはサッカー部しかないので 俺はサッカーをします。
俺の名は、東 清二。金もなく家もなく、おまけに家族も全くいない少年だ。そんな新しく小平市立第三小学校の四年生になろうとしていた俺に、また 消すべき宿敵 全宇宙の支配者 クソ大和田の判断で、創価小学校とそのサッカー部の寮へ入った。そこでの俺は、小学校五年生の春で、どうせまた クソ大和田が、大和田の都合で 時間を早送りしたのだろう。そして サッカー部の寮で、一夜を過ごし 創価小学校への転入手続きをすることになった。
創価小学校への転入手続きは、創価学会の会長と奥さんも同席して、すぐに済んだ。ただ 創価学会の会長は、俺の存在が諸刃の剣で 俺が急に変わってしまうのではないか?と危惧している。会長のカミさんの方は、俺のことを大歓迎してくれている。小学生は義務教育課程なので、別に必要ないかもしれないが、俺の状態が新しく小4になるところで、創価小学校では小5の春なので、俺の発案で 小4から小5にかけての勉強のテストを受けることにしてもらった。
テストでは、創価小学校の先生たちが驚くぐらいの好成績を叩き出し、あとは小5のどのクラスへ入るかだけになった。創価学会の会長と奥さんと一緒に、小5のクラスを見て回り 俺はどのクラスでもいいと答えた。
ただクラスを見て回るなか、小5の鈴木 史郎が「会長!オレの居るクラスに、清二を入れてくれ」と言ったので、それもあり 俺の入るクラスは、史郎の居るクラスとなった。
そして 創価学会の会長が「皇太子殿下の居るクラスに、女子が居てはいけない。悪い虫がついたら、宮内庁に何て言われるか分からない」と言い、大規模なクラス替えが行われる。俺の入るクラスから、女子が全員居なくなり、創価のサッカー部の寮の小5の男子たちが、わんさか入った。なんてこったい。そして俺の座る席は、もともと空いていた史郎の隣りになった。
担任の先生から「創価小学校、始まって以来の天才だ。さすが、皇太子だけのことはある。皇太子殿下、自己紹介をしてください」と言われ、大規模なクラス替えで 男子だけのクラスになり、ざわついてる中、俺は自己紹介をする。
「どうも、創価の会長曰く、諸刃の剣です。皇太子の身分は、俺の場合 常に皇位継承権があるだけで、皇太子はともかく、天皇にはなりません。その一番大きな理由が、俺には子種がない。子供が出来ないから、皇室が止まってしまう。あと、俺の名は!」と俺は言い、教室の黒板に でっかく、東 清二と書く。
その上で、俺は「あと30秒で、俺の名を黒板から消すよ。覚えたい人は、30秒以内に覚えて」と言い、30数えて 黒板に書いた俺の名を消した。俺の今までの経験上、そう簡単に 身分や名前を明かしてはいけないことを、学んでいるからね。といっても、ほぼほぼ明かしてしまっているが…。
そして俺は、教室の一番後ろの一番左に座る、史郎の右隣りに座った。
授業中にもかかわらず、史郎から「清二は、勉強も出来るのか?」と聞かれ、「少なくても俺は、小学生全部分の勉強は終わらせている。担任の先生が、俺のことを天才と言っていたのは、さっき 有るだけテストを受けて、先生でも解けない問題を解きまくったからだよ」と俺は答える。
「さすが、清二だ。オレが見込んだ男だ。これで、2年間 オレと清二は、同じクラスだ。よろしくな、清二」と史郎。
「ああ。ただし、1年間は大丈夫かもしれないけど、このまま2年間も 時間があるとは限らない。俺が送られた先で、人生が上手くいきかかると、全宇宙の支配者 クソ大和田に邪魔され、尚且つ また違うところへと送られるんだよ」と俺。
「そうなのか?皇太子も、楽じゃないな」と史郎。
大規模なクラス替えが行われ、バタバタしたなかだけど本日の授業が終わり、創価小学校のサッカー部員として、サッカーをする時間となった。
俺は、背番号のないユニフォームを渡され、何故か俺を担当する下女と、かつて創価小学校のサッカー部員の使った サッカー用のスパイクの置いてある倉庫へ行く。倉庫に置いてあるスパイクは、どれも中古品で もう使えないだろうというスパイクや、スパイクの裏の突起物が斜めに磨り減り、どんな練習どんな使い方をすればこうなるのか?という物、サイズごとに置いておらず 選ぶのも一苦労だ。
下女と相談して、俺の足の大体のサイズを見極め、あまり汚れていないスパイクを選ぶことにした。
下女の仕事が、ユニフォームや練習着を洗うことなので、使える野外に置いてある洗濯機をみつける。
なので 俺は、取り敢えず サイズの合うスパイクを、念の為 洗濯機で洗うことにした。洗濯機が壊れないか心配だったけど、凄い音を立てたが 洗濯機もスパイクも、無事だった。
あとは、いつスパイクが乾くかだが、拭くものが雑巾しかないとのこと。せっかくスパイクを洗濯したのに、俺は「多少の犠牲は、しょうがない」と、雑巾でスパイクを拭く。サッカー用のすね当てがないが、これでサッカーをする用意は出来た。幸いボロボロだが、サッカーボールがあったので、全体練習に参加する前に、今の俺が どのくらいか 自分で自分を試すことにした。走ってみると、足が速い。ボールでリフティングも、余裕で出来る。創価小学校に来る前の俺は、足も遅く リフティングも出来なかったので、才能が戻ってきているという印象だ。最後に、壁をめがけて 何度もサッカーボールを蹴り、跳ね返ってきたボールをまた蹴り続ける。ボールのスピードと威力を強くしていき、尚且つ 壁との距離を縮めていく。どどんっ、と 最終的には とうとう壁との距離がなくなり、足の裏で ボールを止めた。これだけ出来るなら、俺は創価小学校のサッカー部で やっていけるだろうと、感じ 思った。
「よしっ、個人練習 終わり。次の段階へ進む。下女、監督を紹介してくれ」と俺。
「もう 個人練習、終わりですか…。」と何故か落ち込む、下女。
「サッカーは、団体競技なんだよ。個人技は、もう身に付いた。試しにドリブルをするから、ボールを奪ってみ」と俺。
俺は、相手とボールの間に 俺の身体を置き、足の交互にボールを置いたり、足のアウトサイドだけで ドリブルをしたりと、これならドリブルも大丈夫と、手応えを掴んだ。最終的に、下女が手を使い始めても 俺からボールを奪えず、「無理」と下女がギブアップして、やっと監督を紹介してくれることになった。
広いグランドで、創価小学校のサッカー部の少年たちが、練習に励んでいる。ただ組織として 守備の練習をしているのは、小5の男子たちだけで、小6のクソ大和田の息子と松崎と書いてハゲチャビンと読む、糞野郎の2人は 2人だけで、攻撃の練習をしていた。
下女に監督として紹介されたのは、俺の在籍する 小5の男子のみになったクラスの担任の先生だった。
「俺の居るクラスの、担任の先生じゃねえか。担任が、創価小学校のサッカー部の監督もしているのか?」と俺。
「はい。今の創価小学校の小6と小5までは、私が監督です。ダメですか?」
「別にいい。ただ、二兎を追う者は一兎をも得ずと言うとうり、中途半端にならないように 注意はいる。気をつけて」と俺。
「はい。その言葉、重く受け止めておきます」と担任の監督。
「取り敢えず、前に俺が居た 小平市立第三小学校の時より、今の俺の状態はいい。才能が、戻ってきている。見る?」と俺。
「はい。皇太子殿下がいかほどか、見てみたいです」と担任の監督。
「じゃあ ドリブルするから、下女 ボール奪ってみ。手も使っていいよ」と俺。
先程のように 俺はドリブルし、ボールを奪われない。下女が諦めて、俺に抱きついて来たので、俺はドリブルを止める。
「ちなみに、前までの俺は リフティングを、3回ぐらいしか出来なかったのに、今は何回でも出来るように進化した」と俺。
俺が 担任の監督に、どれだけリフティングが出来るか見せようとしたら、またも途中で下女が抱きついて来て止まる。
「下女!大人しくしてろ。じゃあ、下女が審判で 担任の監督、俺からボールを奪えるか 試してみて」と俺。
俺は、担任で監督の中年の男性のそばで、ドリブルをする。最初は監督も、簡単にボールを奪えるだろうと、当たって来たが 俺が監督のまた抜きを成功させたり、アウトサイドだけで 監督の周囲をぐるぐる回ったり、得意の切り返しをしていると、監督が本気で 俺にぶち当たって来て、それでもボールを奪えなかったところで、「皇太子殿下の勝ち」と審判をしていた 下女が言う。
「担任で監督の男、なかなかやるじゃねえか」と俺。
「どうやっても、皇太子殿下から ボールを奪えない」と監督。
「じゃあ、全体練習に 俺が参加しても、いいか?」と俺。
「はい。どこのポジションを、やりたいですか?」と監督。
「出来れば、司令塔とか トップ下と呼ばれるポジションがいい。空いてればだけど」と俺。
「よしっ!攻撃陣だ。司令塔なら、空いてます。がら空きです」と監督。
「じゃあ、取り敢えず 司令塔とかトップ下で。俺が使えるかどうかは、監督やチームメイトで判断してくれ。俺からボールを奪えないのは、もう証明済みだしな」と俺。
「分かりました。攻撃陣の練習に、参加してみて下さい」と、担任で監督の中年の男。
俺はグランドを見渡して、攻撃陣の練習をしているのは、小6のクソ大和田の息子と小6の松崎と書いてハゲチャビンと読む、奴らだ。そりゃあ、糞野郎が2人も攻撃陣に居れば、誰も一緒に居たくなく、司令塔やトップ下を含め 攻撃陣はがら空きになる訳だ。まあ、しょうがない。置かれた環境に、適応するしかない。いつものことだ。
《創価編か。同学年で同部屋だった 鈴木 史郎は、今頃 どこで何をしているかな?俺は2017/06/27今現在も、生き地獄を独りで、のたうち回っている。人生、遊びじゃないのも知ってる。面白おかしく生きていきたいなんて、思っちゃいない。ただ本来 有るべきものを、奪われたものを取り戻したいだけだ。1俺の宝物 ピノコ・ナディア・哀姫。2念能力。3金。この全部を、全宇宙の支配者 クソ大和田によって奪われた。このままいくと、あと15年 俺は生き地獄をのたうち回り、尚且つ 何も手に入れられない。哀姫、会いに来てくれ!この孤独が終わるから。念能力、とっとと復活しろ!クソ大和田も 大和田の側の人間たちも、全員 ぶっ消すことができるから。クソ大和田、2兆3億円ちょっとの借金をとっとと返しやがれ!そうすれば、この狭くて暗い部屋を、旅立つことができるから。全部じゃなくてもいい。どれか1つでも、叶いやがれ!》
こうして俺は、創価小学校のサッカー部で サッカーを始めた。大体 サッカーのポジションだと、攻撃陣が人気で すでに埋まっていることが多いが、小6のクソ大和田の息子と、小6の松崎と書いて ハゲチャビンと読む糞野郎の2人が攻撃陣にいるので、小5の誰も一緒に居たくないので 司令塔とかトップ下と呼ばれるポジションが、空いていた。俺が創価に来たことを含め、こういうことが運命と呼べるのかもしれない。次回の話は、小6の糞野郎2人と練習したり 小5の全体練習に交じったり、俺の背番号が決定したりします。さて、どうなることやら。以上。
読んで頂き、どうもありがとうございました。宜しければ、続編も 楽しみにしてくれると、嬉しいです。それでは!