表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
きよじ  作者: 東 清二
8/198

第七話 白い巨塔 其の二

ドラマ「白い巨塔」出演が決まり、リハーサル。演技力が試されているところです。

白い巨塔 其の二

                 リュシフェル

 広末に、演技指導したせいで、監督に怒鳴られる。

「はい、ほい。だったら、俺がやって見せます」と、俺。どうも俺は、意地っ張りだ。病室のセットのところまで行き、看護婦役の女性に、話しかける。

「女優の方ですか?」と、俺。

「女優ってほどでも、ないですけど」と、看護婦役の女性。

「あの、俺の設定は、孤児院のガキで。それと、俺が何を言っても、目が見えてないと思ってください」と、俺。

「わかったわ。孤児院の子で、何をいっても、実は目が見えてない」

「よろしくお願いします」俺の目に、包帯が巻かれる。


「リハーサル入ります」


 俺は、病室のベッドに、座らされている。

「先生、術後の経過ですが」と、看護婦。

「見えるようになったはずだが」と、田宮二郎。

 カーテンが閉められる。そして、包帯がするする解かれる。

「わあ、見えます」と、俺。看護婦、困惑。

「よかったな。もうすぐ、退院できるぞ」と、田宮二郎。

「本当に見えるの?」と、看護婦。

「やったぁ、これでオウチに帰れる」と、俺。看護婦役の人が、俺の前で指をふる。

「これ、何本?」

「あの、えーと。先生、ありがとうございました」と、俺。

「オウチないでしょ?」と、看護婦。田宮二郎、困惑。

「それでも、もう帰りたい」と、俺。

「ちゃんと見えるように、なってからね」と、看護婦。

「見えますから、わあ、見えたー」と、俺。

「見えていないのか?」と、田宮二郎。

「えーと、今のところは、ただぼんやりと、暗いか明るいかわかるだけです」と、俺。

「先生、失敗ですか?」と、看護婦。

「いや、いまの時点では、何とも」と、田宮二郎。

「わあー、見えるよっ」と、俺。

「もう、いいから。ねっ」と、看護婦。

 そして、また、包帯が俺の目に巻かれた。


「先生、次は見えるようになりますか?」

 リハーサル終了。


「監督、この子、メインでいきましょう。ばっちり、撮っときましたから」と、カメラマン。

「わかった、田宮二郎と相談する」と、監督。

「きよじ、すごい。」と、広末。

「いやー、それほどでも。でへでへ。」と、俺。


 第七話、以上。







A-まず、読んでくれて、どうも、ありがとうございます。続編も、読んでくれたら、幸いです。それと、

「AP吾妻涼」という、コメディーも、書いています。そちらの方も、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ