第七十七話 安西 レイコ先生
小平市立第三小学校の三年生になり、新しいクラスメート新しい担任の先生についての話と、東宮御所に住んでいた頃の回想の話です。
時代は昭和の末期、俺は新しく 小平市立第三小学校の新3年生になる。そんな俺の名は、東 清二だ。俺の場合、家族は全くいなく 勿論、その分 家も金もない。そんなガキンチョに待っている暮らしは、児童養護施設しかない。ただし 、俺の住んでいる児童養護施設の東京サレジオ学園は、おおよそ俺にとっては最悪だ。まず俺は、全宇宙の支配者 クソ大和田と、数千年前から お互いの存在を、消すか消されるかの戦いをしている。そのクソ大和田の手の内に、東京サレジオ学園はある。なので、大和田は いつでも俺に会いに来れて、俺の情報も 敵であるクソ大和田に、筒抜けだ。そして この東京サレジオ学園の園長にいたっては、大和田の親友で 糞野郎の村公こと、村上 コウスケだ。無論 俺は、村公の事が、大嫌いを超えて でえっ嫌いだ。そんな中、児童養護施設 東京サレジオ学園の小1から小3までが暮らしている『ねむの家』で、学年が上がり、新しく小学校四年生になる者は、それぞれ小4から中3までが暮らす別の家へ、進むこととなる。
『ねむの家』にいた、新しく小学校四年生になる者たち、小4の番長 横山 ケンジは『楡の家』へ、小4の熊谷 ツヨシと小4の村瀬 フミオは『トチの家』へ、行くことになった。俺は新しく小学校三年生になり、『ねむの家』では 最上級生になった。学校の方も、小平市立第三小学校の三年生になり、担任の先生が変わった。その担任の先生に、俺は見覚えがあった気がした。気のせいかもしれないけど。
小3になり クラスメートも変わり、クラスメートには元本当のゴリラ 翼ゴリこと、いじめられっ子の鈴木 翼。松本 シンゴ、永井 イサム、いじめっ子で 糞野郎の大木 茂。それにサレジオの子供ではない 松村 ヨウスケなどがいる。そして新しい担任の先生は、安西 レイコと名乗った。その安西先生は、頭はもじゃもじゃの天然パーマで、眼鏡もかけているけど、頭の良さそうな綺麗な先生だった。
そしてクラスメートの女の子たちも、粒ぞろいで 新たな恋が出来るかも?と、俺はワクワクしていた。結局は、実らないのだけど…。俺は学校の勉強は出来るけど、恋愛は苦手科目だからね。
安西先生の授業は 的確で、精度が高い。聞けば 元々は、東京23区にある小学校から、ここ小平市立第三小学校に転任して来たということで、女性とはいえ 切れ者に、間違いない。また小3になったことで、授業に算盤の日がある。算盤は、翼ゴリや 糞 大木 茂は、全然駄目で 翼ゴリも糞 大木 茂も、安西先生に「これだから、エタ非人は駄目なのよ。それが、私の受け持つクラスに居るなんて!」と怒られてる。
だいたい算盤は、どんどん難易度が上がっていくと、松本 シンゴに松村 ヨウスケ、俺に 女子の吉本さんしか、安西先生の算盤の授業についていけない。そして最終的には、俺と 珠算を習い算盤ならお手の物で、序でに女子サッカーもしている吉本さんとの対決となる。俺は珠算は習っていないし、野球はしたいけど住んでいる児童養護施設 東京サレジオ学園の事情で、出来ていない。ただせっかくの算盤の授業なので、小学生のレベルをはるかに超えても、安西先生の算盤の計算する数字の発声が、出来なくなるところまでついていく。算盤対決は、吉本さんが勝つ日もあれば、俺が勝つ日もあり どちらにしろ安西先生に褒めてもらえるので、学校の授業とはいえ嫌ではない。むしろちゃんとした きちんとした、レベルの高い授業なので、今後の為にも有難い。
そして安西先生と、俺が ある程度親睦が深まったところで、禁断の質問「あのまま、慶應義塾大学付属初等科に入っていたら、どうでしたか?」という、質問をされた。
俺もピンと来て、「やっぱりなー、安西先生と どこかで会っている気がしたんだよなぁ」と答える。
《説明しよう。かつて俺が、東宮御所で本物の皇太子をしていた頃、小学校の進学先に 一学年飛び級して、慶應義塾大学付属初等科を受験したことがある。ただし東宮御所には、小和田 ブタ子が居て、さらにクソ大和田も東宮御所に、出入りしていた。しかも、小和田 ブタ子と全宇宙の支配者 クソ大和田は、犬猿の仲で 八木の娘 祥子まで居る始末だ。俺が俺が住む為に作った東宮御所が、クソ大和田に侵食され、もはやそんな所 居たくもないという状況だった。そんな中での、慶應義塾大学付属初等科の受験だった。そして慶應義塾大学付属初等科の面接官の1人が、安西 レイコ先生だった。俺の場合、勉強も出来るしバク宙も出来る、その上 表向きは認められてないけど、本物の皇太子。面接中は、普段は仲の悪い 俺と小和田 ブタ子も、小和田 ブタ子のお願いで、面接中は仲の悪さを見せないようにした。しかし、勿論のこと慶應義塾大学付属初等科の受験をしたのは、俺だけではなく 北野 武の娘も、受験に来ていた。途中、面接前に 遭遇し、俺は北野新撰組 馬鹿局長の娘に、泥を引っ掛けられている。馬鹿局長の娘は、自分がどんだけ恵まれた環境にいるのか、分かっていない。こっちは東宮御所に帰ると、小和田 ブタ子にクソ大和田に八木の娘 クソ祥子まで、居る環境だ。後日、合否が示され 俺は条件付きで合格だった。その条件が、俺が合格した場合、北野 武の娘は、不合格ということだった。もともと、どうしても慶應義塾大学付属初等科に入りたかった訳ではない 俺は、「じゃあ 俺は不合格でいいから、北野 武の娘を、ちゃんと合格させろよ」とだけ、慶應義塾大学付属初等科の人間に伝えた。東宮御所内が、人間関係でボロボロだったので、北野 武と俺が、繋がりを持てるって、結構なチャンスだったのに。その後 俺は、東宮御所を家出し 創価小学校に入り、福岡へ行って 全てを失った。そして、その結果 2017/04/01も、生き地獄をのたうち回っている。だけど、だからこそ 念能力の復活を待ってんだ。もう、待ちくたびれたけど》
そして、慶應義塾大学付属初等科の面接官だった 安西 レイコ先生が、小平市立第三小学校の小3になった 俺の担任として、目の前にいる。
禁断の質問「あのまま、慶應義塾大学付属初等科に入っていたら どうでしたか?」という質問に、俺は「どっちもどっちだ。ただし、最低最悪なのは、どちらも一緒だ」と答えた。
「どちらにしろ、ごめんなさい。私が、もっとちゃんとしてれば…。」と安西先生。
「慶應義塾大学付属初等科の受験の件を、さっき思い出したんだけど、北野の娘は 俺が合格をなしにした分、合格になったのですか?」と俺。
「清二が不合格を選んだから、面接は通したけど学力テストで、不合格になりました」と安西先生。
「それじゃあ、全滅じゃねえか。この最低最悪の人生、その分 最後の最後の人生は、選択肢があると悪い方悪い方へ転ぶ。俺には、決定権もない。早く 終わらないかなぁ」と俺。
「ごめんなさい」と、また頭を下げる 安西先生。
「別に 安西先生が悪い訳でもないし、俺の人生に被害が出た訳でもないし、謝る必要も頭を下げる必要もないですよ。小和田 ブタ子が居て、クソ大和田が出入りして、東宮御所内は、グチャグチャだったので。もし存在するなら、俺はクソ大和田やその側の人間たちの居ないところへ行きます」と俺。
「今は?」と安西先生。
「敵の手の内の中です」と俺。
《2017/04/03今現在の俺は、全宇宙の支配者 クソ大和田と大和田の側の人間たちもいない場所へ、たどり着いた。そりゃ金もなく力もなく、不幸だろうけど 小3の頃の俺よりはマシだ。あとは失ってしまった念能力が、再び帰ってくることをずっと待ち続けている。俺の宝物、ピノコ・ナディア・哀姫が、再び会いに来てくれることもね》
こうして 俺は小3になり、のちに恩師となる 安西先生に、巡り会った。また、今回の話に出て来た 松村 ヨウスケも、俺の唯一の子分 菅原文太の義理の息子となる。小3から小4までの俺のクラスメートは、クソ翼ゴリとクソ大木 茂の大和田の側の糞野郎たちを除けば、担任の先生も含めて 悪いクラスではない。次回の話は、引き続き 小平市立第三小学校の話と、東京サレジオ学園『ねむの家』で 俺が最上級生になり、代々続いていた 枕戦争を終わりにします。さて、どうなることやら。以上。
読んで頂き、どうもありがとうございました。宜しければ、続編も 楽しみにしてくれると、嬉しいです。それでは!