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きよじ  作者: 東 清二
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第六話 白い巨塔 其の一

孤児院から、孤児院に引越し、ひょんなことから、ドラマ出演。ドラマのタイトルは、「白い巨塔」(田宮二郎主演)です。

白い巨塔 其の一

                    リュシフェル

「主演の田宮二郎だ」と、オッサンが言う。白衣姿だ。

「はじめまして、ただの、松田優作の生まれ変わりの東きよじです」

 と、俺。 

「嘘だろ?」と、田宮二郎。

「そう思っていただいて結構です」と、俺。            監督は、広末に演技指導している。広末の目には、包帯が巻かれている。

「いいか、涼子。目の見えない演技は、女優としての腕のみせどころだ。しっかりやれよ」と、監督。

「はい」と、広末涼子。広末とともに、監督にドラマの病室のセットにつれてかれる。俺には、松葉ずえとギブスがプレゼントされた。

「はい、リハーサル入ります」と、ADが大声をあげる。


病室のセットのベッドに、目に包帯を巻かれた、広末が座っている。そばには、看護婦役の女優が、何人かいる。

「じゃあ、広末ちゃん、目が見えなくて、手術で見えるようになった役ね」

「はい」と、広末。病室に、田宮二郎が入ってくる。看護婦が、広末の目につけられた包帯をするすると取ってゆく。

「わぁ、先生、ありがとうございました。やっと、目が、見えるようになりました」と、広末。

「うむ」と、田宮二郎。

(何だ、ただの大根役者じゃん)

 リハーサル終了。


「きよじ、私の演技どうだった?本番は、もっといい演技できると思うけど」と、広末。(かわいいかも)

「あのな、りょーちん。目が見えるようになったら、最初の一言は、まぶしいだろ」と、俺。

「あっ、でも、台本には書いてなかったよ」と、広末。

「俺は、台本どうりにしかできない役者を大根役者と呼ぶ」

「そうなんだ」

「まあ、気にするな。本番をまぶしそうに、演技すればいいんでない?」

「うん。そうしてみる」と、広末。くやしそう。


「だったら、お前がやってみろっ」

 監督、ぶちきれる。 以上。









この後、俺の演技力がためされ、怒涛の「白い巨塔」編に、なっていくと思います。

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