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きよじ  作者: 東 清二
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第三十七話 交渉

子供達 対 監督の、争いを止める 交渉の話です。

俺は 瀬戸内海の小さな島で、小さな争い?をしている。顔はパンパンに腫れ 身体中あちこち痛いが、なんとか まだ 戦える。目の前には この争いの元凶を作った監督が、意識を失い ぶっ倒れている。俺の背後には、これも またチンピラ達が 俺に倒され、うめき声をあげぶっ倒れている。しかも チンピラ達は、金すら奪われている。お金を奪ったのは、小3のサイトウ ハヤト君 小2のヨコヤマ ケンジ君の2人。復讐は、ちゃんとしないとね。小学生までは、やられたら やり返せで 充分 大丈夫。そして この不毛な戦いを終える、交渉をこれから する事になる。

「じゃあ、監督とチンピラ達が意識を取り戻したら どう決着をつけるか、交渉しましょう。ヤトさんも ケンジ君も、譲れるもの譲れないもの の分別しておいて下さい」と、俺。

「ああ」と、ハヤト君。「大体、わかったぞー」と、ケンジ君。

「じゃあ、とりあえず 仕事しときます」と、俺。うめき声をあげているチンピラに 蹴りを入れ、強引に 意識を取り戻させる。刺激を与えれば、いい場合もある。そして チンピラに、このまま蹴りを入れられ続けるのがいいか、黙って正座しておくのがいいか選ばせる。正座をしないチンピラには、急所と顔面に 集中して蹴りを入れると、何だかんだ チンピラ達も 全員、正座した。

「あとは、監督だけか。とりあえず、起きるのを待つか。まあ いいや、水でも浴びせよう」と、俺。

この戦いの元凶を作った 監督に、水を浴びせる。すると「ゴホッゴホッ」言いながら、意識を取り戻した。

「じゃあ 監督も、チンピラ達の隣りに並んで、正座して」と、俺。監督は 訳も分からない顔で、正座した。

「それじゃあ これから、交渉を始めます。俺としては、とっとと 東京に帰りたい。それでは 各自、意見を!」と、俺。

「俺の父親に手を出したら、全員 見つけ出して ぶっ殺すからな!」と、ハヤト君。

「俺も だぞー」と、ケンジ君。

「そんで、そちらは?ちなみに、そちらの意見が 俺の意にそぐわない場合は、頭に拳骨入れるからな」と、俺。が そのせいか チンピラ達は、うなだれている。

「いやぁよお。身体中があちこち痛くてよお、頭がボーっとしているのによお 交渉なんか出来ないからよお」と、監督。

「あっ!?」と、俺。監督の頭に、思いっきり 拳骨を入れる。監督が、のたうち回る。

「ヤトさん、俺が 監督を殺して、処分するというのは どうでしょう?」と、俺。

「ああ、それが一番なんだけど それじゃあ清二きよじ、少年院行きだぞ。一生、殺人を犯したと 思われ言われ続けるんだぞ」と、ハヤト君。

「うおっ、駄目か。少年院行きは 問題ないけど、確かに 監督消しても 手柄にはならないか。ただ ヤトさん、少年院も孤児院サレジオも、たいして変わらないですよ」と、俺。

「ああ、だな」と、ハヤト君。

「条件的には、少年院も孤児院サレジオも ほぼほぼ同じです。それに俺には、待っている家族なんて いませんからね。家族って、俺には どういうものなのか分からないですし、きっと一生手に入らないんだろうなー」と、俺。

清二きよじ、お前 すげーな。家族は、いいものだぞ」と、ハヤト君。

「と言って、家族 人質に取られて、クソ監督の言うことを 聞かざるえなかった人が、俺の隣りにいます」と、俺。

「ハハッ、だな」と、ハヤト君。

「じゃあ、監督と交渉しましょう。まずは 監督が、夏目なつめ 雅子まさこさんと 別れることを要求する」と、俺。

「なんで 別れなくちゃいけないんだ!」と、監督。俺は 監督の頭に拳骨を入れる。

「どう考えても、不釣り合いだろ。雅姉まさねえが、どんだけ素敵な女性だと 思っているんだ」と、俺。もう一回、監督に拳骨する。

「わかった。わかったから、もう殴らないでくれ!」と、監督。

「こんなんじゃ 殴ったうちにも入らないんだけどね、俺としては。次に こちらの家族を引き合いに出して 脅迫した事の、謝罪と脅迫撤回を求める」と、俺。

「いやぁよお、そんな暴力的じゃなくよお もっと平和的に話し合いをしないとよお」と、監督。

「こちらを、愉悦をもって殴ったのはそちらだろ!顔がパンパンに腫れ、あちこち痛えよ。じゃあ 眉間に、ナックルパートで」と、俺。監督の眉間を、殴る。

「待てっ、わかった!そちらの要求を全部のむから、もう 殴らないでくれ!」と、監督。

「それじゃあ 、お互い これ以上危害を加えないというのはで交渉成立!チンピラ達も、それでいいよなっ?」と、俺。黙ってうなづく、チンピラ達。

「ただよお、雅子まさこと別れるのはよお」と、監督。

俺は「あっ!?」とだけ言い、監督に 回転どう回し蹴り。監督が 吹っ飛ぶ。

《この時の監督も そうだし、大和田おおをだの側の人間達は 反省しない。仮に反省しても、すぐに忘れる。だから 俺は仮に落ちぶれても、大和田おおわだ大和田おおわだの側の人間達と、俺がどこで何をしてるか分からないぐらい距離を置いた。関わったって、最低最悪を味わうだけだからね。作戦は、成功した!今 現在の俺は、平和で無事です》

「ヤトさん、なんとか 交渉成立ですね」と、俺。

「ああ。やれば出来る ものなんだな。これで親父に、迷惑掛けずに済んだ」と、ハヤト君。

「ひがしきー、俺の家族も これで大丈夫だなー」と、ケンジ君。

「いや、ケンジ君の家族の場合は、家族に問題があるかもしれないので、微妙です」と、俺。

「ハハハッ」と、ハヤト君。俺は 久し振りに、ヤトさんの笑うところを見た気がする。

こうして お互いこれ以上危害を加えないこと、と 交渉成立したはずだが 監督は反省もしないし約束も守らない。チンピラ達も この場は立ち去るが、形を変えて 俺の人生に俺を滅ぼすために 登場してくることになる。次回も この戦いの後始末が、まだ続きます。以上。

よろしければ、続編も 楽しみにしてくれると、嬉しいです。

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