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きよじ  作者: 東 清二
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第三十三話 ヤクザ襲来

夏目 雅子さん不在の中、大人達の逆襲を受けている話です。

瀬戸内海の小さな島で、夏目なつめ 雅子まさこさんが不在の中、孤児院サレジオの子供達には 「映画のギャラを支払わない」と言う 、監督を含め 3人の大の大人達を、俺とサイトウ ハヤト君とヨコヤマ ケンジ君とで、ぶっ飛ばした。倒された大人達の 財布を回収し、ハヤト君とケンジ君は、小銭を手に入れたみたいだ。俺は、無報酬だけど。小銭と言っても、財布丸ごとだから、10数万円ぐらいには なるんだけど、今 小銭を手に入れても、ガキンチョじゃ 守り切れない。よって、俺の取り分は無しになった。

ハヤト君とケンジ君、そして孤児院サレジオの子供達が、手に入れた財布の中身を見て 浮かれていると、喧嘩に負けた 監督を含め、3人の男の大人達が、恐る恐る 近づいてきた。

「おっ、負け犬3匹が 何のようだ?」と、俺。

「今 財布を返せば、命だけは見逃してやる」と、監督。

「はあ?今度は 喋れないように、お前の歯でお前の舌をズタズタにしても いいんだぞ」と、俺。

「分かった。お金はあげるから、クレジットカードや財布は 返してくれ」と、大人A。

「俺も。あと免許証も」と、大人B。

「ああ。それならいい」と、ハヤト君。

「俺も、いいぞー」と、ケンジ君。

「じゃあ、クソ監督の財布は処分という事で。次は 確実に、殺すからな」と、俺。

「分かった、謝るからっ。中身は くれてやるから、クレジットカードと免許証は 返してくれ!」と、監督。

「あとは 年長者の、ヤトさん次第ですよ。ちなみにクレジットカードは、金になりますよ」と、俺。

清二きよじ的には、どうだ?」と、ハヤト君。

「正直、殺したい」と、俺。

「ははっ、今回は金だけで 見逃すことにするよ」とハヤト君。

「ひがしきー、俺も それでいいぞー」と、ケンジ君。

「了解。じゃ いいや。今回も そうだし、テレビドラマ『白い巨塔』の時もそうだし、相変わらず 芸能界は、汚いところなんだな」と、俺。

「白い巨塔は、孤児院サレジオの ねむの家 、みんなで観てたけど、その時はどうだったんだ?時間が3年間、戻されたけど」と、ハヤト君。

「白い巨塔の時は、監督がクソで 台本が無くて 主演が使えなくて ギャラが一銭も、もらえなかった。そんな感じ でした」と、俺。

「こっちからしたら、清二きよじが出演して 観てる分には、楽しかったけどな」と、ハヤト君。

「まあ、いいです。終わった事です。今回は、喧嘩には勝ったけど、大人の逆襲があるかもしれないので、生きて東京に帰れるかです」と、俺。

「大丈夫だろ」と、ハヤト君。

「どうかな」と、俺

映画のスタッフと一緒に、孤児院サレジオの子供達も 帰り支度を始めていると、監督が 10数人の大人達を連れて、ニタニタ笑いながら やって来た。

「俺ぐらいになるとよー、ヤクザにも 知り合いがいるんだよ。親分方、こいつらがクソガキ達です」と、監督。

「ほらね、ヤトさん。生きて 東京へ帰れるかです」と、俺。

「ああ、だな」と、ハヤト君。

「そんで、 ヤー公が 何のようだ?」と、俺。

「親分方、こいつが一番 生意気なガキです」と、俺を指差し 監督が言う。

「全然 悪そうに見えないぞ」と、ヤクザA。

「親分さん、このガキ 俺から、カツアゲしたのですよ!」と、監督。

「最初に脅してきたのは、お前らだろ。そもそも弱いくせに、さらにクソだからな。カツアゲと言っても、俺には一円も 入ってきてねえよ」と、俺。

「そうなのか?」と、監督。

「ああ。そもそも ギャラを払わない、クソ監督がいけないだろ」と、俺。

「その話は、ここで話すな!親分方 ボコボコに、やっちゃって下さい!」と、監督。

「どこ所属のヤクザか 知らないが、稲川会 山口組 会津小鉄会 系列なら、見逃してやってもいいぞ」と、俺。

「俺たちごときでは、その3団体の名前を 口にするのも、はばかれます。そんなに、上の上ではない」と、ヤクザB。

「なんだ、そんなところか。そもそも ギャラは払わないと、先に脅してきたのは クソ監督だから、細い枝葉のヤクザ達の ここまでの出張費は、そこにいるクソ監督に払ってもらいなさい。俺達は、東京へ帰るので」と、俺。

「待て!何で 俺が払わないと、いけないんだ!そもそも お前達クソガキ達が、ここで見たこと聞いたことは口外しないという契約書にサインしないから、こういう事になるんだ」と、監督。

「もはや、収拾がつかないな。例えば 稲川会だったら、当時の俺が 創設者だ。会津小鉄会は、当時の俺が 近藤こんどう いさみさんに 創設するように、言った。山口組は、金でも物でも 喜ばない俺に、何とか 女だけでも紹介できないかと、大きくなったんだ。そんで 俺の唯一無二の子分 菅原すがわら 文太ぶんたが、裏稼業のトップだ。それが分かっていて 戦いたいというなら、俺1人対ヤクザ10数人で 対決だ!」と、俺。

「戦いません。少なくても 今の話が本当か、確認してきます」と、ヤクザC。

「もともと 金のない、ガキとは 戦う理由がありません。菅原すがわらの大親分には、俺じゃ会えませんけど、情報だけでも 上にあげます」と、ヤクザD。

「じゃあ ヤー公は、とっとと帰って。かかった費用は、そこにいるクソ監督から 回収して。俺だって 文太ぶんたに、会いたいんだぞ。唯一の子分なんだから」と、俺。

「かしこまりました!帰ります!」と、ヤクザ達。

こうして ヤクザ達は、クソ監督をシメて 「後で、金 請求するからな」と、言い渡し、クソ監督は「破産だー」と怯えている。裏稼業も、上の上までいけば、文太ぶんたの事も 俺の事も、知っている人は知っている。ただ 生きて帰るって事が、俺にとっては難しかったりする。以上。

よろしければ、続編も楽しみにしてくれると、嬉しいです。

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