5、街だ!ギルドだ!
いつの間にかお気に入り登録があり、ありがとうございますm(__)m
とりあえず説明はこの回でおわりかな?
話し進みませんm(__)mごめんなさい(滝汗)m(__)m
翌日の昼前には イルマに着いた。街は石壁にかこまれた思っていたより立派そうな街だった。
ここはサリキス公爵が治める街で、領主館のある公爵領で一番大きな街らしい。
街に入れるか心配だったがガイストが話しをしてくれ、名前と犯罪歴の有無の確認だけで臨時の入領証を貰えた。犯罪歴を調べるのは箱のような魔道具らしきもので、手を入れると中に針のようなものが出ておりそこから少し血をとって調べるらしいが詳しい原理はガイストもわからないらしい。
「臨時入領証は2日が期限だ。それまでにギルドなどに登録して身分証を作ること。身分証ができたら、その身分証を持って臨時入領証を返しにこい。」
「もし返しに来ない場合、捕まって投獄されたのち、奴隷に落とされることもあるから絶対わすれるなよ!」
「「!わかりました。」」
衛兵に少し脅かされ
(奴隷ってこれくらいの文化水準だとやっぱり付き物なのか?)
街についたので商人とはここでお別れだ。
「さて、とりあえずギルドだな。街に帰ってきた報告もしなきゃいけないが、逃げたやつらのことも報告しとかないとなぁ」
やれやれといった感じでガイストが言う。
「レイとミオも登録しなきゃいけませんしね。私も行きますよ。」
「んじゃ俺は先に宿に行ってるぜ。帰ってきてギルドに寄ってるって言っとくよ。レイとミオも後でな!」
「ああ、また後で!」
「ばいばい」
あれ?また後で?
ガイスト、アルザスと俺と澪でギルドに向かうことになった。
昼間ということもあり活気溢れる街中。路は石畳で建物も3/1は石造りだ。
おのぼりさんよろしく澪と二人でキョロキョロしてたら
「後で時間があれば案内してあげますよ」
アルザスに苦笑しながら言われた…ちょっと小学生みたいで恥ずかしい……… ここは王都に次ぐ街らしく、人口もそれなりに多く、それに準じ店などもかなり多い。
30分ほど歩いてやっとギルドに到着した。
前の異世界にもギルドはあったが、召喚された事情が事情だったのでギルドには行ったことがなかったので、ちょっとワクワクだ。
建物は3階建てくらいで入り口は…普通………
こう、西部劇の酒場風の扉を期待してたけどそんなこともなく…
普通の家の扉に比べれば、大きい目の両開きの扉には盾の上で剣が交差している意匠が彫ってあり
「あー剣と盾の看板は様式美だよなぁやっばり」
「お約束だよね」
澪と二人うんうんとうなずきながら話してると
「なにをしてる?早く来い!」
ガイストに怒られた…
中は思っていたより広く、使い込まれてはいるが、清潔そうで明るい。
役所のカウンターのように、用事によって窓口が違うようだ。
「俺は報告に行ってくるから、アルちょっとこいつらたのんだ。とりあえず登録おわらさないとな。」
「わかりました。じゃあいきましょうか?新規登録は『1』番窓口ですから、一番奥ですよ。」
引率の先生みたいなアルにつれられ『1』番窓口にいく。
「二人新規登録したいのですが…」
「はいはい、新規登録ですね?ってアルザスさんじゃないですか?!冷やかしですか?」
顔を上げて対応にきたギルド職員さんは見た目真面目な銀行員風。眼鏡あり。
「ここはラノベなんかだと『綺麗』もしくは『かわいい』おねーさんが出てくる場面のはずなのに!」
残念がる澪…なんでお前が?
いや…澪…現実はこんなもんだ…しかも心の声だだ漏れ…
アルも窓口のおじ、いやお兄さんも複雑そうな顔してるし…
「え〜と、とりあえず登録を…」
「はっ!そうですね。まずこちらに記入願います。書ける所だけでかまいませんが、嘘は書かないで下さい。嘘が発覚すると当ギルド(冒険者ギルド)だけでなく、他のギルドにも加入、登録出来なくなりますのでお気をつけください。」
そういわれ紙と羽ペンみたいなものを渡される。
紙に目を落とす。見たこともない文字だけど…読める……読めないよりはいいけど…………
書く方も、書こうと思えば文字が浮かんでくるので、支障はなさそうだ。
チラリと澪の方をみると澪もこちらをみた。一瞬のアイコンタクト、問題なさそうだ。
改めて手元の紙に目を落とす。
名前、年齢、出身地は書けないのでパス、特技………特技?
「あの…特技って?」
「ああ。たとえばわたしなら『魔術』ガイストなら『剣』とかですね」
「そうですね。特になければ書かないでかまいませんよ?こちらでの記録に使うだけですから。」
「んじゃこれでお願いします」
澪のもチラっとみたけど問題なさそうだ。よかった。出身地に日本とか書いてなくて。
こいつはたまにやらかすからな。
「では、お預かりいたします」
後ろの職員さんからこぶし大の水晶玉のようなものに受けとり、紙をかざすと……消えた………
えっ??吸い込まれるとかじゃなく、一瞬で紙が消え失せた……どうなってんだ?
「ん―と。レイさん、18歳ですね。この水晶に手を置いて下さい。」
職員さんが水晶ではなくなにやら机の上をみながらそう言うので、言われた通り手を置いてみた。
水晶は少し光ってすぐにもとに戻る。
「では、ミオさん、16歳ですね?同じように水晶に手を置いて下さい。」
「これって生体認証?」澪が聞く
「生体認証がなにかわかりませんが、個人を識別する。と、いう意味合いであるなら正解です。魔術師でなくても多かれ少なかれ魔力を持っているので、その波動で識別します。ちなみに血でも検査はできます。水晶は高いので、門では血で検査しますね。あちらの道具のほうが安いので。」
「ギルドカードにはいろいろ便利な機能もあるから、後で教えてあげましょう。」
「じゃあアルザスさんにカードの説明はお願いするとして、簡単にギルドの説明をしましょう。全部アルザスさんにまかせると職務怠慢になりそうですからね」
「「お願いします」」
「はい。では、ギルドでは登録した冒険者にG〜Aのランクをつけています。登録した時はGから始まり、依頼の達成度やギルドへの貢献度によってランクが上がります。その逆もしかりです。ここまではよろしいですか?」
「えっと、たとえば3つ依頼を達成したからといってランクが上がる時もあれば、そうでない時もあるということですか?」
「はい、そうです。たとえばGランクに薬草の採取依頼があったとして、通常時と品薄時とでは貢献度が違うということです。貢献、依頼達成度等を考慮しランクは変動します。」
ふん…ようするに、金ばかりみないでニーズに答えろということか…
「依頼のランクが高ければ、報酬も高いですが、危険度や難易度も上がります。明らかなギルド側や依頼人の落ち度がない限り、すべては自己責任ですのでお気をつけください。あと、当ギルドは冒険者ギルドなので、国家や部族間の揉め事には介入しません。」
「そういうのは傭兵ギルドなんですね?」
「そうです。ただ、滞在している街や町、村などが魔物などに襲われるなどの緊急時にはDランク以上のギルド員には強制召集がかかるのでご協力お願いします。」
「「わかりました。」」
「あとは私が説明しておきます。ガイストが終ったようなので、いきましょう。」
「ちょうどカードもできましたね。無くさないようにして下さいね。再発行には銀貨10枚かかりますからね」
金額を聞いて、澪がコクコクうなずいて、自分のカードを俺に渡す。………いや、いいけどさ。へんなとこ抜けてるから預かるのはやぶさかじゃないけど金額聞いたとたんに渡すなよ!
「仲がよろしいですね。ご兄弟ですか?」
「「婚約者です!!」」
ここは絶対ゆずれん!
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宿に向かう前に一度、門まで戻り、臨時入領証を返し出来立てのギルドカードで、再度入領手続きをしてガイスト達の宿に向かう。
途中でカードのことやギルドに関する話しを聞いた。
ギルドカードには依頼を受けたら、その依頼の情報が記録される。どういう依頼で期限があるなら期限などもすべて。
銀行よろしくお金を預かってくれたり、引き出したり、ギルドと提携してる店ならギルドカードで買い物もできるらしい。 なにげに凄い機能だな。
あと魔物に関しては討伐するだけじゃなく、素材として使える部位などがあり、買取りもしてくれるらしい。ちなみに素材が欲しいという依頼もあるので売る前に依頼掲示板で要確認。
商人ギルドでも買取りしてくれるらしいし、買取り金額は商人ギルドのが高く買い取ってくれるらしいが、貢献度のことを考えると、冒険者ギルドに売ったほうがいいらしい。
何気にやらしい気もするけど依頼の手数料やそういう素材を商人ギルドに売った差額なんなでギルド運営してるらしいのでそれは仕方がない。
ランクなんてどうでもいいので、まずは稼がなきゃならないので始めのうちは商人ギルドに売りだな、うん。
澪にひもじい思いはさせたくないし、宿代も…
フィンドルと待ち合わせしている宿に着いた。
『泊まり木亭』
………微妙な…なんか突っ込みたいけど、突っ込むほどじゃないような…
澪まで生温い目をしてる…
「名前は微妙だが、部屋はそこそこだし、料理はうまい。
値段も良心的だしな。とりあえず中にはいるぞ」
そうガイストが言って扉を開けたとたん、中からなにかが飛び出してきた。