79.閑話、タケル視点
タケルは、るるの可愛い黒猫ちゃん。るるの可愛い弟。るるの無二ののりもの。だから、もうシャノワールじゃない。
るるは、時々いなくなる。
最初は、シャルルになった時。次は、海に行った時。今度は、ほらあなで。
ずっと一緒って言ったのに、すぐに置いて行かれる。憎らしいけど、怒れない。絶対ぜったい絶対ぜったいきらわれたくないから、るるには、勝てない。今度は、えるを連れて行ったから、次はタケルを連れて行ってもらおう。
きりとせんせは残ってたけど、必要ないから置いていく。るるとえるについて行く。前の時より、動くのが速い。追いかけるのが、タイヘン。
るるは、小さいのが好きだから今日は猫だったけど、大きくなって追いかけた。走ってはしって走った。えるもるるも止まらないから、ずっとずっと走った。
村に戻ると、るるがいた。るるが戻ってきた。起きる前に間に合わなかったけど、るるがいるのがいい。人の子どもになって、飛び付いた。
「タケル! ジョエルを探して」
やっと追いついたのに、タケルの話じゃなかった。がんばって走ったのに、なんでだ。髪をクロに戻そうか。タケルは、けんぞくなのに。えるは、タケルをいじめる悪いヤツなのに。
「える? すぐそこ。るるがいなくなったときと、おなじ」
「キーリーと先生は?」
またタケルじゃなかった。あんなの始末してくれば良かった。えるがいないなら、チャンスだった。今からやってこようかな? るる、おこるかな? でも、いなくなったら、おわるよね。
「しらない。おいてきた」
「キーリーのところに連れて行って。もうどうしたらいいか、わからないの」
タケルは、ここにいるのに。いつでも1番にるるを見つけるのに。るるのためなら、けんぞくの色もすてるのに。なんで、タケルじゃないの?
るるを乗せて、音速を超えた。タケルが1番役にたつ。タケルを1番に見て!
元来た道をいっぱい! いーっぱい引き返したとこに、きりがいた。
遅い。遅すぎる。こんなの、ちっとも役に立たない。必要ない。絶対、タケルの方がいい。
「おい。シャルル、起きろ! シャル!」
やっぱりきりは、めざわり。るるを連れて来たのに、感謝しない。るるにも、やさしくない。ダメなヤツ。いらないヤツ。
きりに、こっそり毒を仕込んだ。死にはしない。だいじょぶ。死んでも、タケルのせいじゃない。
「ジョエルを助けて! お願い!!」
「よし、城に行くか」
海街までの移動も、タケルが1番。家の場所も知ってる。中に入って、るるを寝かせた。すやすや寝てる、るる可愛い。タケルは、るるの寝かしつけがとくい!
きりとせんせが来たら、またるるを起こした。いやなヤツ。でも、いやなヤツでよかった。るると出かける係にタケルが選ばれた! ふふふん。きりなんて、3日くらい起きなければいい!
次の日は、るるを抱っこして運ぶ。えるが、いなくなって良かった。るるが大好きなクロになって、運ぶ。るるが、ごはん食べないから、すぐ着いた。
門の前で、人がいっぱい集まった。みんなが、タケルをハカセって言う。タケルは、るるのタケルだ。ハカセじゃない。邪魔だから、頭をいじってどけた。タケルだから。ぜったい、タケルだから!
城と城の周りをおさんぽして帰る。るるとずっと手をつないでおさんぽ。今日は、いい日。お天気も、いい日。
せんせのあないで、しろい家に来た。今度は猫で、るるの頭に乗せられた。るるがうつむくから、乗ってるのもタイヘン。気付いて欲しくて、わざと足でやさしくしがみついても、やめない。ぺしぺししても、やめない。タケルをわすれてる? タケルなのに?
るるが、一番奥の部屋に入ろうとしたら、空気が変わる? 全身クロの男が見えた。
これが、クロ? 顔をまちがえてた! 背も違う。あっちもこっちも違う。あああああ。もうまちがえない。絶対まちがえない。しっぱいしない。
るるは、ちがうと言わなかった。しっぱい気付いてない?
じっと見ていたら、村に行くと言われた。急いで下に降りてトラになる。クロも乗ってきた。負けない!
るるだけぐるぐる巻きにして、ぜんりょくで駆けた。落ちたら、じこ。ぴょんぴょんジグザグ走る。落ちない。もっともっと! ざんねん。がおー。
村の近くの森に、えるがいる? ちゃんと見つけた。村に行かずに、森に寄った。しげみにぴょん、木にぴょん。ぴょんぴょん。ぴょんぴょんぴょんぴょん。後ろがうるさいけど、むしむし。えるに気付かせてから、村に行く。
村まえで、えるが追いついたから、るるをぽん。小さくなって、えるの肩に飛び乗った。やっとクロが落っこちた。せいせい。えるが抱っこしたるるのおなかでお昼寝。
毎日毎日、るるの頭でお昼寝。夜は、お腹の上でお夜寝。タケルは、くっついてるのがお仕事。
るるは、クロとあそんでばっかり。つまんない。
ずーっとお昼寝。
るるがクロが嫌になった。しろい家に戻ってきた。
るるがしろい服になったら、あたまから降ろされた。あたまに乗っちゃダメって、るるが困ってる。かたに乗ってもダメ、抱っこもダメ。タケルは、るるの黒猫ちゃんなのに、しろくなってって。るるのけんぞくなのに。しろくなってって! しろく! しろ!
るるの服と同じいろ。るると同じ。
えるとクロも同じ! みんなと同じぃ。
クロがしゃべってたら、えるがぬいた。クロは敵? クロは、やってもいい。るるも、たすけて欲しい。クロはいらない?
もとに戻ってきた。黒猫ちゃんにもどる。るるとおそろい。もうしろはならない。クロはやっていい。クロのせいで、しろになった。
しろい家からでたら、いた。やっぱりいた。えるにあわせて、タケルもいく。
えると同じ、みりょうができない相手。ドクでさす!
ツメにドクをいれて、ねらう。えるの手から、ひとつ遅れて飛びだす。裏に回る。当たらないから、えるごとドクにいれる。だけど、風がふいた。ころす。
えるは、
「抹殺して然るべきだろう?」
と言う。
るるは、
「なんでよ。仲良くしてよ」
と言う。
なかよくまっさつ?
るるのお風呂についていく。タケルの色、キレイになった。クロ。クロ。クロ〜。
るるの夜寝についていく。クロはダメ。いっしょタケルだけ! ヒトになって、くっついた。るるは、タケルだけのるる。
一番時間をかけた問題回。
今回だけは、誤字脱字は見て見ぬフリでお願いします。




