表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死んでないのに異世界転生? 三重苦だけど頑張ります  作者: 穂村満月
第三章.さよなら大好きだよ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/125

44.閑話、セレスティア視点

評価ありがとうございました。

ヘタレて適当なこと書いてたのを、反省しました。

 私は、セレスティア。年齢はないのよ? 素敵な旦那様の妻と、5人の息子の母と、いくつかの店舗経営をしているわ。



 私は、いつも通りの生活をしていたのだけれど、連絡もなく急に、離れて暮らしている末息子のジョエルが帰ってきたの。シャルルちゃんが困っているから、助けて欲しいって。細かい説明もなく、たいした準備もできず、すぐに来てと言われて、出かけたの。大事な将来のお嫁さん候補だもの。助けに行くのに異論はないのだけど、息子に抱いて運ばれるなんて、びっくりしたわ。シャルルちゃんのこと以外、目に入っていないのね。  


 道々で話は聞いたのだけど、シャルルちゃんを見るまでは信じられなかった。ユニークなことを言っては眉を8の字にしていた可愛らしいシャルルちゃんが、緊張して遠慮をしているのではなく、怯えて震えていた。泣いて、すべてを拒絶していた。

 助けてあげたいけれど、どうしたらいいかしら。息子たちは頑丈だから、軍隊式で育ててきたけれど、シャルルちゃんは女の子だものね。

「覚えていないかもしれないけれど、おばあちゃんですよ」

 ちょっと失敗してしまったけれど、抱っこすることができたわ。可愛い可愛いシャルルちゃん。本当に可愛い子ね。でも、泣いて嘆いて可哀想。

 泣きながら今までの話を聞かせてくれて、やっと状況がわかったの。ジョエルは、まだまだね。こんなに可愛いシャルルちゃんが悩んでいるのに、何を悩んでいるかもわかっていないなんて。再教育が必要だわ。  



「シャルルちゃん、お茶会をしましょう。前に一度したことがあるけれど、今日のお茶会は、男子禁制よ。可愛い娘と2人きりよ。楽しみだわ。準備するから、付き合ってね」

 シャルルちゃんの部屋から出たってだけで、わらわら男たちが集まってきたわ。流石、シャルルちゃんね。男たちは、情けないわ。

「これから、こちらでシャルルちゃんとお茶会を開きます。まずは、あの部屋から出れるかを試してみようと思うの。協力して頂ける?」

 皆に協力させて、軽食とお茶の準備、部屋の簡単な飾りつけ、それが終わったら出て行ってもらう。

 残念だけど、私の査定では、シャルルちゃんの横に並べても良さそうなのは、宿屋の主人くらいね。もう少し若かったら合格なのだけど。息子は、論外の手前レベル。再教育くらいじゃ足りないかしら?

 男たちを働かせている間、私の仕事は、シャルルちゃんの飾り付け。急すぎて、あまり持っては来れなかったのだけど、ドレスとアクセサリーを少しは持ってきたの! 可愛い娘のドレスアップよ。私の独り占めよ。とても素敵な時間だわ。非現実が、いい薬になるといいのだけれど。


 戸締り確認をしたら、シャルルちゃんを食堂までエスコートする。戸惑っているシャルルちゃんも、可愛いわ。このまま私のペースで、なし崩しに外に出られるようになるといいけれど。震えているから、無理かしら?

「1番最初は、ジョエル母さんのホットココアよ! お茶もあるけれど、お菓子もいっぱい持ってきたけれど、まずはこれを一口飲んで頂戴」

 上手くハマるか賭けだったのだけど、表情を変えることに成功したわ。やっとこっちを見てくれた。可愛いわ。


 シャルルちゃんの話は、この年頃の女の子には難しい話だったけど、私くらいになったらそれほどじゃないわよね。家のため、お金のために好きでもない男と結婚するとか、自分の意思に関係なく無理矢理、、、なんて、よくある話の一つだと思うわ。そう思う人もいるって知って欲しくて、私の話を沢山した。長く生きていると嫌なことや、大変なこと、失敗したことも沢山あるから、ダメだった私の話を沢山した。

 おかしな話をすると、笑ってくれるシャルルちゃん。このまま独り占めしていたかったけど、男性克服の練習をすることを承諾してもらえたわ。



「ジョエル、こちらに来なさい」

「はい」

「これから、あなたを使って、シャルルちゃんの恐怖症克服訓練を行います。速やかに間違いなく、私の指示通りに動くこと。誓いを破れば、もうシャルルちゃんには会うことはできないと、心に留めなさい。できるかしら?」

「必ず期待に応えてみせます」

「よろしい。ついてらっしゃい。皆様、頑張ってくるから、もう少し時間を下さいね」


「じゃあ、ジョエルを部屋に入れるわねー。ジョエル、入って扉の前に!」

 久しぶりに動かしたけれど、ジョエルの動きは悪くなかったわ。教育が必要なのは、状況判断力だけでいいのかしら? 駒としてしか動けないのでは、使えないものね。

 まだ距離は空いているのに、シャルルちゃんは受け入れられないみたい。ジョエルの魅力は、まったく通じていないのね。残念だわ。

「そんなに急に克服は無理よね。今日は、このくらいで終わりにしましょう。ジョエルは外へ」

「はい」

 以前見た時は、ジョエルはまったく男扱いされていなかったから、なんとかならないかと思ったけれど、無理だったみたい。仲が良い時は女同士、仲が悪い時は男扱い。私の所為なのは認めるけれど、難儀な子になってしまったわね。


 だけど、まったく何も成果がなかった訳ではなかったの。シャルルちゃんは、ごはんを食べてくれるようになった。震えてはいるけれど、表情は豊かになった。近寄れないけれど、会話はできるようになった。むしろ息子の方こそポンコツなままで、どうしてくれようかしら。

 シャルルちゃんは、震えながら勇気を出してくれたのに。息子は顔を赤くするだけだったの。がっかりね。



 次は、キーリー君を駒にする。

 正直、息子よりも目端がきいて有望な子だったから、このまま放っておきたいのだけれど、シャルルちゃんのためと訓練することにした。

 話をすればするほど、シャルルちゃんへの思いやりを感じられて、悲しくなったわ。いっそキーリー君を五男坊にしたいくらい。なんていい子なのかしら。

 キーリー君は、シャルルちゃんに受け入れてもらうヤル気をまったく出さなくて、時間を沢山浪費したけれど、動いたらあっという間によくわからない方法で、一気に受け入れられた。

 これはもううちの子たち、全員振られるんじゃないかしら。本命宿屋主人、対抗キーリー君、ジョエルは大穴に入れたらいいくらいかしら?


 シャルルちゃんの人気を利用して、村の皆様にもご協力頂いて、もう大丈夫かな、と思ったところで、帰ることにしたの。 何の手配もなく、長期休暇を取ってしまったから、そろそろ戻らないとね。 そんなこと程度で潰れる従業員なんて雇っていないけれど、あまりのんびりしていたら、示しがつかないもの。

「ジョエル、私は帰るけれど、また何かあったら呼んでくれて構わないからね。私はシャルルちゃんが大好きだから、いつでも来るわ」

「本当に助かった。ありがとう。感謝してる」

「でもね。あなた、このままじゃ、選んでもらえないわ。シャルルちゃんの本命は、宿屋の大旦那、対抗キーリー君。ジョエルは、まだ大穴にも入ってないと思うの。少し頑張ったくらいじゃ、どうにもならないわ。死ぬ気で取り組みなさい。じゃあね」

「え? 大旦那? そうなの?!」

 ぼんやりしていないで、励みなさい。

次回、那砂の心を一番占めている存在がわかるかも?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ