24.タケル、村人になる
次の朝、村に帰ることにした。
朝から温泉でホコホコになって、エステコースも網羅した私は、全身つるすべだ。黒髪少女のつるすべ肌だ。これなら、文句はなかろう!
「ジョエルー。ありがとうー」
討伐終了の約束のハグをする。もう終了したから、タケルは狩らせない。作戦だ!
「キーリーも、ありがとうー」
ついでにキーリーもハグする。
「なんだよ。ついでくせぇな」
それは、仕方がない。ついでなのだ。が。
抱きしめ返されて、キーリーの顔が降りてきたので、耳の近くにキスをした。
「な゛っ⁈」
「娘のお礼は、お父さんにキスするんだよね?」
キーリーが、真っ赤になってフリーズしている。面白いものを見た。ふふふふふ。
「お母さんも! お母さんも‼︎」
ジョエルが、頬を指差して近付いてきたが。
「お母さんは、お父さんにキスをするんだよ」
「そうか。わかった」
ジョエルが、キーリーを組み伏せにかかった。喜びの悲鳴が聞こえるが、邪魔はしない。私は、いい娘なのだ。
帰り道は、虎サイズのタケルに乗っていく。紐でハーネスを作って、掴まるところと座るところを作った。苦しくないように調整したし、スピードその他、私の言う通りにオートで動く乗り物だ。乗ってるうちに揺れ軽減機能も搭載されて、快調だ。
今回は、景色も料理も堪能した。タケルは、一緒にお風呂も入れるし、ジョエルより高性能かもしれない。すっかりタケルを気に入ってしまった。
村の皆に紹介したら、タケルは歓迎してもらえた。今までの感じからすると、歓迎か拒否かどちらかくっきりとわかれるだろうと想像していたが、歓迎の方で良かった。
特に、私が言ったら頭が緑になったとか、男になったとかいうくだりで、仲間として合格したらしい。よくわからない基準だ。もっと大事な判断材料があるはずだ。魔獣とか呪いとか。 ジョエルたちがすごくこだわっていた辺りは、気にしなくていいのだろうか。
歓迎パーティーがひと段落して、いつもの生活に戻る。
創薬を始めようとして、ローちゃんさんがいないことに気付いた。ダコタが、一緒に帰ってきてないと教えてくれた。
いつからいないんだっけ? まだ教えてもらいたいことがあったのに!
嘆いていたら、ローちゃんさんが帰ってきた。ローちゃんさんの馬をジョエルが乗って行ってしまったから、帰りが大変だったらしい。この村は、乗り合い馬車が通ってないもんね。ご苦労様。
「じゃあ、創薬を始めましょうか」
さっき着いたばかりの弟子に授業を強要した。
寝坊しました。短くて済みません。
次回は、閑話です。




