表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/125

0、はじまりのはじまり

よろしくお願いします。

 私は、木名瀬那砂。どこにでもいるような普通の大学生だった。


 ちょっと変わってるとすれば、なかなかな貧乏生活を送っていたところ。大学に通えるヤツは、そこそこ金持ちだと周囲に思われていたけれど、うちは明らかにお金に困っていた。特待生で学費免除の上に、幾許か奨学金をもらえたから、なんとか通い続けていたものの、バイトできる時間が少なくて、本当に大変だった。


 学費の捻出は大変だけど、同じ仕事をしていても高卒より大卒の方が給与が高いって聞いたから、どうしても卒業資格が欲しかったのだ。自分は中卒でも良かったけれど、弟妹の人数と年齢を考えると、大卒の方がいいんじゃないかという中学の担任の先生の言葉を信じて入学したのだ。


 現代日本で、毎回食卓に雑草が乗ってるなんて、うちくらいだと思う。山菜じゃないよ。学校のクリーン作戦で抜くようなアレが、野菜がわりになってるんだよ。自然派生活を目指してた訳じゃなく、とにかく何でもいいから食べたくて、図書館に通って調べて、私が作り始めた。野菜を育てるより手軽だったし、美味しいと思うし、嫌いじゃないけど、友達には言わない。

 着てる服は全部、誰か知らない人のお下がり。流行遅れなんだろうけど、そもそも流行に興味なかったし、新品同様でお返しなしで頂いていたので、ありがたいと思ってた。  他にも、貧乏エピソードは、いくらでも出てくる。入学式とか、ランドセルとか、サンタとか。 そんなうちは、嫌なこともあったけど、大好きだった。


 私は私の人生しか送ったことがないから、今の環境が、ごく普通のもので。そんな貧乏嫌だろ、帰ってどうする? って言われそうな家だったけれど、戻りたい。

 急に、私がいなくなったら、どうなっているだろう。弟妹たちが、ちゃんと暮らしてくれてたらいいけれど、難しいだろうな。生活費は、ほぼ私のバイト代で賄っていたし、家事を大半していたのも私だ。心配しかない。弟妹もそこそこ大きくなってきたから、自力でどうにかするのを期待するしかないのが、はがゆい。


 今日も、おやすみーって家族に言って寝て、朝起きたら意味がわからないことになってたから、本当に、普通の人生送ってたよね、って思った。

 不満はいっぱいあった家だったけれど、還れるならまた還って、おはようを言いたい。

 可愛い弟妹たちに囲まれて過ごしたい。

短いですが、キリがいいので、ここまでで。

忘れなければ、続きは明日。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ