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第1話 異界からの恐怖、バケモノなんてポイポイしちゃうの!

 GOMの紡ぐ、新たなる物語。

 今度の主人公は、可憐(?)な女子中学生、メイ。

 彼女が、大好きなお兄ちゃんやお母さん、そして可愛い猫娘たちと織り成す、ニチアサ風ラブコメ・アクション作品。

 どうぞ、ご覧あれ!

 瀬戸内海、姫路の沖、播磨灘(はりまなだ)に建築された多重メガフロート集合体、海上研究学園都市、はりま市。

 深夜、女子大生が、はりま市内を逃げ惑う。


「だ、誰かぁ。た、助けてぇ!」


 街灯の薄暗い中、女子大生の背後にヒトガタに見えない影が迫る。


「な、なんでぇ。こんなバケモノがぁ」


 はぁはぁと息を切らし、女子大生、衣笠(きぬがさ)真子(まこ)は誰も居ない海岸沿いの倉庫地区を走る。

 マコは、学園都市内の大学に通う大学二年生、今日はコンビニバイト帰りにふらっと冬の瀬戸内海を見たくなって、わざわざ港湾地区まで来ていた。


 そして、見てしまった。

 どう見ても、人外のバケモノが人を襲っている姿を。

 バケモノは鋭い四肢で作業着姿の人を突き刺し、その口は人の胸元に喰らいついていた。


「どうして、わたしを追いかけて来るのぉ!」


 マコは、涙を流しながら走る。

 今日、靴をスニーカーにしていた幸運を思いながら。


 ……本当に幸運なら、あんなバケモノに会うはず無いじゃん! 天国のおかーさん助けてぇ!


「はぁはぁ。まだ追いかけてくるのぉ!」


 バケモノは、カツカツと音を立ててマコに迫る。

 その四肢は槍先の様に鋭く、一歩ずつアスファルトに突き刺さっている。

 そして四肢がある蟹のような胴体の上に、人形じみた陶器っぽいヒト型の上半身があり、胸元には真紅の宝玉が、そして頭部には紅い単眼と犠牲者の血に染まった口がある。


「こ、怖いよぉ! 誰か助けてぇ! おかーさーん!」


 大声で叫ぶも、その声は無人の港に響くだけ。

 息を切らしながらも走るマコ。

 幸いな事に100m程先に交番の灯りが見えた。


「あ、あそこに逃げれば!」


 マコは力を振り絞って交番へ飛び込んだ。


「お、お巡りさん助けてぇ!」


「な、なんだ? お嬢さん何がありましたか?」


 のん気そうな顔でマコの顔を見る若い制服警官。


「ば、バケモノがぁ!」


 マコは、泣きながら叫ぶ。

 そして警官はマコの背後に迫る異型のバケモノを見て驚いた。


「な、なんだぁ! お嬢さん、早く自分の背後に。と、止まれ! 止まらないと撃つぞ!」


 警官は、腰の拳銃を抜く。

 しかし、バケモノは一瞬首を捻った後、警官に迫り来る。


「撃つぞ。撃つからなぁ!」


 警官は背後にマコが回りこんだのを確認後、支給品の回転式(S&W)拳銃( M360J)を威嚇無しに撃った。

 パンと軽い音をして拳銃から放たれた.38口径の弾はバケモノの腹らしき場所に当る。


「あ、当ったぁ。え、効いていないのか!」


 バケモノは、弾が当った場所を上半身部にある腕で撫でる。

 すると陶器状の腹部から、ポロリと先が潰れた弾が落ちた。


「く、くそう! ほ、本部、応答願います。こちら港湾交番、イシガキ。現在、正体不明のバケモノと交戦中。民間人あり、応援を至急御願いします!」


 胸元の無線器から警察本部へ連絡をした警官は、更に拳銃を発砲した。


 パンパンと撃つも、その弾はバケモノに一向に効いた風が無い。

 胸部の宝玉に当っても、カンと弾かれる。


「お、お嬢さん。ここは自分が食い止めますから、早く逃げてください。もうすぐ応援が来ますから、それと合流を……」


 警官は悲痛に叫びながら、再度拳銃を撃った。

 交番に配属当初、使うことがないだろうと思っていたが発砲練習をしていた事に感謝しながら。


 ……こいつ、拳銃弾じゃ仕留められないかも? アメリカみたいにショットガン欲しいぞ。


 警官、石垣(いしがき) 信二しんじは火力不足を悔やんだ。


「お、お巡りさん。わたし、もう動けないの……」


 マコは、脚がすくんで立ち上がる事も難しい。


「くそう、ここまでなのかぁ!」


 シンジは、最後、5発目の弾を撃つ。

 それは顔面にある単眼に突き刺さった。


「き、きしゃぁぁぁ!」


「や、やったぁ! 今度は効いたぞ!」


 単眼を壊され、苦痛であばれるバケモノ。

 その鋭い四肢を振り回し、ところ構わずに周囲を破壊しだした。


「さあ、いっしょに逃げますよ!」


 シンジは、マコを抱き上げて走ろうとした。


「き、きしゃぁぁぁ!」


 しかし、血だらけの口を大きく開いて咆哮をするバケモノ。

 そしてその振り上げた鋭い四肢は、シンジごとマコを襲う。


「きゃぁぁぁ!!」

「もうダメか!」


 シンジは、思わず眼を閉じ、バケモノからマコを庇うようにバケモノに背を向けてマコを抱いた。


 がきん!


 何か金属同士がぶつかる様な音が、シンジとマコに聞こえた。

 そして、いつまでたってもバケモノの刃はシンジ達を襲わなかった。


「邪魔! 早く動け」


 ぶっきらぼうな若い男の声がした。

 恐々と眼を開いたシンジは振り返り、背後に立つ者の姿を見た。


「き、キミはいったい?」


「だから、早くそこから動け。動かないと俺が困る! それから、敵に背後を見せるんじゃない!」


 なおも無愛想に呟く青いボディースーツ状の服を纏う高校生くらいに見える短髪の少年。

 彼は、見たことも無い巨大な刀、いや片刃の大剣(グレートソード)を篭手がついた両手で握り、バケモノの刃物のような四肢を受け止めていた。


「おにーちゃん! ちゃんと説明しないと、お巡りさんも困るよぉ!」


 今度は少女の声。

 そちらに眼をやると青年同様な服を着たスレンダーな中学生くらいに見える女の子が居る。

 2人とも頭部にバイザー付きのスポーツ型ヘルメットを被っている。


「ここは、おにーちゃんとわたしが抑えます。お巡りさんは、女の子と一緒に早く逃げてください」


 少女は、自分の身長と同じくらいの長い槍を持ち、にっこりと警官に話した。


「き、キミ達は一体?」


「わたしたちは、バケモノ退治の専門家、テルミナスです!」


 少女、秋月(あきづき) 芽依(めい)は、元気に答えた!


「今度は、新作かのぉ。ワシとは別世界の様じゃが、面白いのなら首ツッコムのじゃ!」


 えーっと、チエちゃん。

 ここは貴方が登場する作品世界じゃないんですけど?


「そんなの構わぬのじゃ。魔神将(アークデーモン)たるワシ、ドコにでも現れるのじゃ! 作者殿の脳内に繋がる世界なら、神出鬼没なのじゃ!」


 すいません、今回は完全に別世界ですので、ご登場は平にご容赦を!


「うみゅう。作者殿が土下座までするのでは、しょうがあるまい。今回は純粋に読者として応援スルのじゃ! その代わりに後書きには常駐するのじゃ!」


 はい、それで御願い致します。


「なお、ワシが登場する2作品も新作同様読むのじゃ、読者の方々よ! さすれば、ワシの正体も分かろうて!」


 もー! チエちゃんてば、好き勝手するんですからぁ。


「今回は初日、一挙4話公開するのじゃ! 皆の衆、ブックマーク、レビュー、感想に評価を宜しく頼むのじゃ! 今度こそ書籍化目指すのじゃ!」


 なんか宣伝部長やっていらっしゃるチエちゃんでした。

 では、新作、旧作共々宜しく御願い致します。

 次の更新は12時過ぎになります。


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