過去6
14
佐藤さんが警察署に電話を掛けてからおよそ二時間でパトカーと救急車、特別救助隊の乗る救助工作車が到着した。
しかし、その頃には殆ど太陽は沈み、通報から時間が経っている事もあり、少しだけ捜索した後、明日の日が昇ってからと言い残し、引き揚げていった。
子供たちは俺が全員の保護者に電話を掛け、全て説明し、帰ってもらった。子供たちは皆一様に、泣いていた。子供たちの親は本当に心から可哀想に、と言う表情とこれがうちの子じゃなくてよかったと言う二つの混ざった表情で帰って行った。
特別救助隊たちが引き揚げていく少し前、瑠美の両親がやってきた。連絡してくれたらしい。
佐藤さんからは大雑把にしか説明を受けていなかったらしかったので、俺は細かく事の経緯を説明した。説明を聞くなり、瑠美のお母さんは地に崩れ落ち、お父さんは時が止まっていた。
俺は、何度も何度もすみませんと謝った。しかし、優しい瑠美の両親は、あなたのせいじゃないと俺の事は責めなかった、責めてくれなかった。その優しさが今の俺には本当に辛かった。
捜索を引き上げる時、俺だけは残り、探し続けようとしたが、特別救助隊に「暗くなってからは君が危ない」と諭され、渋々俺は引き揚げた。
昼に焼けた俺の皮膚は湿った温い風が吹く度にじんじんと痛んだ。
読んでいただきありがとうございます。




