第一話 召還の間
色々修正したら主人公の名前も変えてしまった。
周りが混乱している。
いや、混乱しなきゃいけないのはコッチダヨネ。
いきなり景色が変わって下には魔法陣が光ってるし。光って、あ、消えた。
周りにいる人たちはなんだか謎な言葉を放している。どうしようとか言ってる感じだ。
なんだかいきなり現れた人が血だらけ傷だらけなのも混乱に拍車を掛けているらしい。(特殊メイクだけど)
言葉は分からないけど。走って来て、ぼくの近くで手をのばして何度も叫んでいるオジサンがいた。
回復魔法を掛けているんだろうか。でもこれ特殊メイクだから。
その後魔力を使い果たしても傷が消えないので、うなだれて、どこかへ行ったよ。ちょっとかわいそうだった。
召還されたらしい部屋は、丸の一部を削ったような部屋で(太った半月って感じ。)、平らな部分には開けっ放しのドアが有る。反対側の丸い部分にはには祭壇が作られ、剣や盾、ロウソクの付いてない燭台や水晶玉みたい物、良く分からない魔道具が置いてあった。
そして窓、鎧戸って」いうのだろうか、中世の城にあるような窓が開かれ、外から明かりが入ってくる。天気は曇りだろうか。異世界召還があるのって、夜とか暗い中でやるイメージだったんだけどなぁ。
召還されたんだよな~これ。そう思いつつ、部屋の真ん中の光を失った魔法陣の上で、胡坐をかきながら、ぼくは目の前に見えるウインドウとにらめっこしている。
ここの景色が見えた後、ウイルス感染したPCみたいに、沢山のウインドウが目の前に浮かんだ(表示された)。その中から、設定なのかな~っていうウインドウをやっと見つけて、大事な項目を探している。仮想現実のゲーム画面みたいだ。
設定は歯車の絵が描かれたウインドウの中に有った。言語、ジャパン。
選択して確定すると、話し声が理解できるようになってきた。
「どうするのです、責任者の方はいらっしゃるのですか。」
「今、呼びに行っております、少々お待ちください」
神官風の服の男が二人話していた。
二人の上に黄色く名前が表示されていた。
ほかの人も名前が表示されているが、名前は白だな。
一人だけ緑色の人がいてキラキラした目でこっち見てる。帰りたいなー来たばっかりだけど。
召還の塔の神官長
なんという事を、部下の報告を聞いて、召還の間に急いで向かっています。今週か遅くても来週には本部から大神官がいらっしゃって、召還の儀式を執り行わないといけないというのに。
召還の間の魔法陣の上には黒い髪の子供が一人だけいらっしゃいました。居合わせた者たちに仔細を聞いていくと(仔細を聞く司祭)ちょっと面白いですね。まぁ聞いていくと、新人の見習いの、ポンコツな神官が魔道具に魔力を流してしまったようなのです。
どうしてもと預かった司祭ですが遊ばせておく訳にもいかず、雑用を手伝わせていたのですが、何という事を、とほほでございます。
あの子の事は後回しにするとして、召還の塔を預かる責任者としての務めを致しましょう。
「こほん。言葉は分かりますか?」
ウインドウを色々見ていると、いかにもな神官のおじさんが話しかけてきた。名前は<モーリス・ル・ブラン>名前の色は白だ。
なんか、色々な国の言葉で話しかけてるみたいなので、まずは日本語で答えてみる。
「分かりますよ。」
「おお、これは良かったでございます。」
おじさんが続ける
「わたくし、十二カ国語を理解しておるのですが、さすがに全てを完璧に使いこなせるわけではございません、完璧なのはせいぜい数か国語。言葉が分かる方で本当にようございました。ところでわたくしが理解できる言語なのですが、」
「わ、わかった。おじさんが凄いのは理解したから、その先を。」
「さ、さようですな。まずは、お名前をお聞かせ願えますかな。」
「名乗るほどの者ではございませんので、今すぐ帰らしてもらえませんかね?」
「は~。申し訳ありません。お帰りいただくことはできません。それも含め、別の場所でお話しさせて頂けたらと思います。」
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